「よく頑張った」「ありがとう」はつらつプレーに感動の拍手〜釜石ナイン爽やかに散る

2016/04/05|カテゴリー:復興釜石新聞 スポーツ

勝利を信じて最後まで声を張り上げる在校生

勝利を信じて最後まで声を張り上げる在校生

 

 釜石高側のアルプススタンドでは約1千人の応援団が声援を送った。25日に行われた第88回全国高校野球選手権大会2回戦で、釜石は滋賀学園と対戦。1―9で敗れたが、今大会で甲子園初勝利を挙げた選手たちははつらつプレーで全力を尽くし、爽やかな印象を残した。試合後、選手たちがスタンド前に整列すると、「よく頑張った」「ありがとう」の声。温かい拍手で奮闘をたたえた。

 

序盤の失点にも、同点、逆転を祈って声を振り絞る釜石応援団の家族席=二回裏

序盤の失点にも、同点、逆転を祈って声を振り絞る釜石応援団の家族席=二回裏

 

 三塁側アルプススタンドには生徒や教職員、卒業生のほか、震災後から支援を続けている摂津市や倉敷市などからも応援団が駆け付けた。生徒たちは24日午後2時過ぎにバスで釜石市を出発、車内で一夜を明かすスケジュールだったが、疲れは見せず元気いっぱい。釜高応援団長の菊池望君(3年)は「力強いプレーで甲子園を感動の渦に。自分たちの応援で後押しする」と力を込めた。

 

チャンス釜高

好機には野球部伝統の応援「チャンス釜高」を大合唱

 

 試合は四回を終えて0―6と点差がついたが、「頑張れ」「踏ん張れ」「負けるな」の声が飛び交った。昨年夏まで釜石高野球部主将を務めた西澤和哉さん(18)=東京都八王子市=は「押されているけど、あきらめず、粘り強いプレーを続ければチャンスはある。夢の場所に立てる喜び、全国からの支援への感謝の気持ちを込めた全力プレーを見せてほしい」と期待した。

 

劣勢にも勝利を祈り続ける応援スタンド

劣勢にも勝利を祈り続ける応援スタンド

 

 五回表を三者凡退で切り抜けると、その裏に反撃。2死一、三塁として、「ゴーゴーレッツゴー、チャンス釜高」の応援ソングが響く中、8番・大尻悠矢選手が左前に適時打を放ち、スコアボードに待望の「1」が刻まれると、アルプスは最高潮に盛り上がった。「まだいけるぞー」。震災後、鵜住居町根浜地区の支援をきっかけに釜石を応援し続けている倉敷市玉島地区からは約30人の応援団が。堀三津子さん(47)は「勢いに乗って釜石らしい爽やかなプレーを。『鋼鐵の意志』で頑張れ」と熱のこもった応援で選手たちを後押しした。

 

五回裏、待望の1点に沸き立つ釜石応援団

五回裏、待望の1点に沸き立つ釜石応援団

 

熱い応援を送り続ける倉敷市玉島地区の住民

熱い応援を送り続ける倉敷市玉島地区の住民

 

 八回にも3点を失ったが、「ドンマイ、OK」「一つ一つしっかり守れ」「みんなで声出していこう」と選手たちを鼓舞し続けた。4番・菊池勇貴選手の母、香織さん(45)は「頑張っている姿を見てきた。大きい舞台だけど落ち着いて、今までやってきたことを十分出しきり、楽しんでプレーしてほしい」と見守った。

 

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「甲子園まで連れてきてもらった感謝を込め、勝ってもらえるよう盛り上げる」。釜高吹奏楽部は力強い演奏でエールを送り続けた

 

 「かまいし、釜石」。九回裏、最後まで全力でプレーする選手たちに観衆からは温かい声援が送られた。及川勇悦さん(82)は釜石生まれの釜石育ち。仕事で移り住んだ東海市から駆け付け、「よう健闘した。ひたむきに頑張った。感動した」と笑顔を見せた。

 

三塁側の応援スタンド前に整列し感謝する釜石高ナイン

三塁側の応援スタンド前に整列し感謝する釜石高ナイン

 

 今年度で定年退職する釜石高の互野恭治校長は「甲子園に連れてきてもらい、伸び伸びと爽やかな釜高野球をしてくれた生徒に感謝。甲子園はすごい力を持っている。一生経験できないかもしれないことを経験できたことに感謝し、今後の生活の踏ん張りにしてほしい。夏があるので頑張ってほしい」と激励した。

 

(復興釜石新聞 2016年3月30日発行 第474号より)

 

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