より良いコミュニティー構築へ、災害公営住宅 地元町内会 初の役員交流会〜平田地区

2016/01/27|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

町内会と災害公営住宅の関係構築に向けた役員の顔合わせ会

町内会と災害公営住宅の関係構築に向けた役員の顔合わせ会

 

 新たに建設された災害復興公営住宅が地域と融合し、より良い地域コミュニティーを構築するための取り組みが、釜石市内で進められている。平田地区では17日、平田町内会(前川輝夫会長)と県営平田災害公営住宅自治会(小林徳夫会長)の役員による顔合わせ交流会が初めて開かれ、相互に住みよい地域づくりに向けた第一歩を踏み出した。

 

 同住宅の集会所で行われた交流会には、両会の役員と関係者25人が出席した。先導的な取り組みを行う野田町5丁目の野田団地町内会(黒田至会長)と野田復興公営住宅自治会(中村容堂会長)の事例を両会長から聞いた後、互いに自己紹介。平田町内会の活動も紹介され、昼食を食べながら懇談した。

 

 旧釜石商業高校跡地に建設された平田災害公営住宅(126戸)は2014年2月に入居開始。15年5月に自治会を発足させた。釜石市や大槌町から入居した112世帯(15年12月末現在)が暮らす。佐藤亮三副会長は「防犯灯にかかる費用負担や各種地域活動の面から、自治会としても町内会加入の必要性は感じていたところ。これを機に町内会との関わりを模索し、住民福祉の向上につなげられたら」と両会の関係構築を願った。

 

入居から間もなく2年。仮設団地そばに建つ平田災害公営住宅

入居から間もなく2年。仮設団地そばに建つ平田災害公営住宅

 

 平田町内会は震災前、500世帯以上の会員がいたが、被災による転居などで現在は約300世帯。道路工事に伴う仮設住宅への新たな入居もあり、会員は震災前と同じ住宅で暮らす人、仮設、災害公営住宅居住者と各所に分散している。被災し、平田地区内の仮設住宅から公営住宅に入居した前川会長は「苦労はあると思うが協力し合わなければ、いろいろな問題が出てくる。一度に解決しようとせず段階的に取り組むことが重要。互いの考えを尊重しながら着眼点を見極め、良い形で連携できれば」と共存共栄の未来を見据えた。

 

 今回の交流会は、釜石リージョナルコーディネーター協議会(釜援隊)、市社会福祉協議会、市の三者が、復興庁の「新しい東北」先導モデル事業を受託して行う「かまいし地域包括ケア”みんなの”プロジェクト」の一環。同プロジェクトは住民自らの取り組みにより地域の「互助」を確立するのが目的で、「復興公営住宅コミュニティー・自力再建世帯の地域への融合支援」など3点の支援プログラムに取り組む。

 

 復興住宅は高齢者の割合も比較的高く、日中は若い世代が不在となるなど単独での日常活動の充実が難しい面もある。住宅自体が地域から孤立する懸念もあることから、今後、既存町内会との協力体制が一層求められる。

 

地域の融和が進む野田団地

 

 野田団地町内会は戸建てと集合住宅約350世帯で組織。集合住宅にはそれぞれ自治会があるが、同時に同町内会員となっている。2013年11月から入居した野田復興公営住宅(32戸)も、自治会設立後の翌年5月、全32世帯が町内会に加入した。4年ぶりに復活させた町内会の盆踊りに実行委員として加わり、町内の清掃にも参加。復興住宅清掃には町内会も協力するなど互いに助け合い、支え合っている。

 

 町内会は住民の孤独死を防ごうと2年前から独居世帯の名簿、マップ作りを進め、新たに立ち上げた女性グループによる見守り活動が今年から本格化する。「世代に関係なく”向こう三軒両隣”の必要性を感じる。両会の融和が何よりも大切」と黒田会長。中村会長は「互いを知り合う機会を設け、つながっていくことが重要。共有の場を持てば課題解決にもつながる」と実感を込める。

 

(復興釜石新聞 2016年1月23日発行 第455号より)

 

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