「只越夏祭り」5年ぶりに復活〜町内に元気、活気 虎舞メンバー立ち上がる

2015/08/27|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

只越虎舞

意気盛んに舞いオープニングを飾った「只越虎舞」

 

 釜石市の郷土芸能団体「只越虎舞」とNPO法人カリタス釜石は15日、大只越町のカリタス釜石駐車場で納涼大会を開いた。東日本大震災後、失われていたお盆の風情を取り戻し、地域住民に楽しんでもらおうと初めて企画。出店や虎舞の演舞で夏祭り気分を盛り上げた。

 

 会場では虎舞メンバーとカリタスのスタッフ、ボランティアが焼きそばやフランクフルト、生ビールなどを販売。綿あめ、お菓子の無料サービスもあり子どもたちを喜ばせた。只越虎舞は伝統の舞で観客を魅了。同虎舞の特色の一つ”白虎”も舞い、観客から盛んな拍手を受けた。全国大会出場の実力を誇る釜石高空手道部は形の演武を披露した。

 

 大只越町に住む矢浦望羽さん(釜石小4年)、望那さん(同3年)姉妹は「家の近くでやる祭りは、すぐ来られていい。いろいろ食べたり、くじ引きしたり楽しい」とイベントを満喫。母、久美子さんは「子どもたちは朝から楽しみにしていた。地域の皆さんの協力で開催され、私たちも心が明るくなる。恒例にしていってほしい」と願った。

 

地域の宝「只越虎舞」を楽しむ地元住民ら来場者

地域の宝「只越虎舞」を楽しむ地元住民ら来場者

 

 只越地区では震災前、只越町町内会青年部が盆踊りを主体にした夏祭りイベントを開き10年近く地域住民に愛されてきたが、被災で途絶え、子どもたちは他地区の盆踊りに出向くなどして雰囲気を味わっていた。

 

 津波で住居を失い地元を離れて暮らす人たちも多く町内会活動が難しい状況の中、震災から5年目の今夏、只越虎舞の若手メンバーが立ち上がった。「規模は小さくても、できることをやろう」とイベント実施を決意。カリタスの協力を得て夏の風物詩復活にこぎつけた。「町内が元気になっていくきっかけになればと、(日ごろ応援してくれる)地元の方々への感謝の気持ちを込め企画した」と同虎舞の坂本拓史会長(36)。

 

 地元の市消防団第一分団第三部は会場周辺の交通整理などで協力した。同部部長で長年、只越虎舞の活動にも取り組んできた佐々木毅さん(59)は「若い世代の『自分たちで何かをやりたい』という気持ちを大事にしてやりたい。目標に向かって心を一つにし、力を出し合うことは虎舞の伝承にもつながる。さまざまな経験を積み、どんな場でも物おじしない姿勢を身に付けてほしい」と若手の今後の活躍に期待した。

 

(復興釜石新聞 2015年8月22日発行 第412号より)

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