若者6人 釜石の新しい力に、県外出身者 復興へ起業目指す〜外部人材受け入れ、産業振興・定住促進

2017/06/28|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

地域おこし協力隊員としての活動に意欲を高める(右から)石橋さん、深澤さん、吉野さん、福田さん、古賀さん、細江さん

地域おこし協力隊員としての活動に意欲を高める(右から)石橋さん、深澤さん、吉野さん、福田さん、古賀さん、細江さん

 

 釜石市は、県外出身の若者を受け入れ、起業を支援する取り組みとして「釜石ローカルベンチャーコミュニティ事業」を始め、20日、事業に参加する第1期6人を委嘱した。総務省が全国で進める地域おこし協力隊制度を活用したもので、6人は市内で生活しながら漁業や観光などをテーマに新たな産業創出に向けて活動。市は報酬と住まい、起業のノウハウを提供する。震災から6年が過ぎ、生活再建が進む被災地では震災前より活力ある地域づくりを進める段階を迎えており、市では外部の人材を受け入れて産業振興を促し、起業から地域へのIターン、定住促進につなげたい考えだ。

 

 委嘱されたのは、細江絵梨さん(30)、古賀郁美さん(25)、福田学さん(40)、吉野和也さん(36)、深澤鮎美さん(30)、石橋孝多郎さん(26)。全国から応募があった30人の中から面接などを経て選ばれた。前職は化粧会社員、水産加工、印刷オペレーター、ホームページ制作会社員などさまざま。保育士の資格を持つ人もいる。首都圏や被災地で復興支援に携わり釜石と縁のある人もいるが、出身地は東京、千葉、茨城と全員市外からやって来た。

 

 6人は、それぞれが観光レジャー、水産資源の6次産業化、1次産業を生かしたツーリズム、子育て、若者ビジネス支援などをテーマに事業化を目指して活動する。市は6人に年間200万円の報酬を支払い、住宅や事務所を提供。地域内外の企業や関係機関が活動をサポートし、起業に向けた助言を行う。6人のうち5人は市内の仮設住宅に入居する。

 

 委嘱状を手渡した野田武則市長は「ようこそ釜石へ。新たな挑戦の舞台に選んでもらい感謝している。震災から7年目、住まいの再建が進み、復興の兆しが見えつつある。外から来た皆さんの取り組みは釜石の発展に力強さを与えるものになると期待。この地に根を張り、自立した道を歩んでほしい」と述べた。

 

 母親が一関出身の福田さんは、震災を機に自分の生き方を見直し、ふるさとと呼べる岩手の力になることをしたいと、釜石に来ることを決意。観光レジャーでビジネスを起こそうと考えており、「釜石を観光地としてPRしたい」と意欲を見せた。

 

 大学で水産を学び、水産加工会社で働いてきた古賀さんは「釜石の水産資源や郷土芸能に魅力を感じる。魚の価値を食を通じて市内外に伝えたい」と意気込んだ。

 

 地域おこし協力隊制度による取り組みは1年ごとの更新で、最長で5年まで更新できる。市は昨年9月に国の認定を受けた全国10自治体でローカルベンチャー推進協議会を組織。起業家育成支援の経験や知恵の共有、育成の仕組みづくり、PR活動など連携して取り組む。

 

(復興釜石新聞 2017年6月24日発行 第599号より)

 

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