植田さん(箱崎町)食の匠に〜母親の味を伝承、ワカメの中芯を佃煮に

2016/12/27|カテゴリー:復興釜石新聞 文化・教育

「食の匠」に認定された植田栄子さん

「食の匠」に認定された植田栄子さん

 

 郷土食などの優れた技術を持ち、伝承に取り組んでいる人を県が認定する「食の匠(たくみ)」に釜石市箱崎町の植田栄子さん(74)が認定され、16日、野田武則釜石市長に報告した。

 

 植田さんが伝承する料理は「わかめの中芯の佃(つくだ)煮」。塩蔵ワカメの茎の部分となる中芯をざらめや黒砂糖、玉砂糖、水あめ、しょうゆ、南蛮などで甘辛く煮たもので、甘さや色、保存期間などを考えながら工夫を重ねた。湯を使った塩抜きの方法、こだわった砂糖の使い方、火にかける時間の調整などが技の伝承ポイントとして評価されたという。

 

 「浜周辺では中芯を煮物、漬物にして味わっているが、あまり加工されず注目されて来なかった残り物だった」と植田さん。母親の味を長持ちさせようと考えながら作り上げた料理で、「地域に根付いた食材を一番おいしく食べられるようにと取り組んできた。年はとっても頑張らなきゃ。これからもいろんなことに挑戦したい」と意欲満々。今回の認定には、中芯の活用促進への期待感も込められている。

 

 佃煮を試食した野田市長は「おいしい。これはごはんが進む。釜石を代表する味になる。釜石の味に磨きをかけ、喜ばれる取り組みを続けてほしい」と期待した。

 

 植田さんは釜石東部漁協女性部副部長、箱崎町内会副会長として地域活動、郷土料理の普及活動に取り組んでいる。同女性部では植田さんの佃煮の商品化を検討。ボイルしたホタテなど5品を詰め合わせたものをお歳暮用に販売する準備を進めている。

 

 食の匠は、「岩手ならではの食文化」の発信と地域活性化を目的にしており、本年度は8人が認定された。釜石では7人目(うち1人は故人)。県内全体では259人が認定されている。

 

(復興釜石新聞 2016年12月21日発行 第548号より)

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