釜石市民ホール見学会、多目的使用アピール〜来秋の完成へ期待膨らむ

2016/11/28|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

来秋の完成を目指して工事が進められている市民ホール

来秋の完成を目指して工事が進められている市民ホールの建設現場見学会に訪れた参加者たち

 

 東日本大震災で被災し使えなくなった釜石市民文化会館に代わる施設として、来年10月末の完成を目指して建設工事が進む釜石市民ホール(仮称)の見学会が20日、大町の建設現場で行われた。市民約60人が、鉄骨が組まれ建物の形が現れてきた現場の様子を見学。設計者によるコンセプト紹介、現場作業責任者による安全管理の取り組みについての説明を聞きながら、新しい芸術文化活動の拠点、市街地のにぎわい創出の核となる施設の完成に期待を膨らませた。

 

 工事は昨年11月に始まり、現在は地上部分の鉄骨を組み立てる工事を進めている。工期の半分を迎えた工事の進ちょく率は37%。遅れることなく順調に進んでいるという。

 

 市民ホールは鉄骨鉄筋コンクリート造り地上4階建て、地下1階で、延べ床面積は約7千平方メートル。可動式の大ホール(838席)がメーン。小ホール(208席)や防音の練習室3部屋などを設け、広く市民に開放する。

 

 見学会では建設工事作業所(戸田建設・山崎建設特定共同企業体)の関宏和所長(戸田建設)の案内で外周や舞台裏の通路などを巡った。むき出しの鉄骨など今しか見ることができない構造や、クローラークレーンで資材をつり上げる様子を間近に見た参加者たちは感激した様子。全建築工事をコンピューター上に作成した3D(3次元)画像で管理する体制を採用し意志疎通や問題解決の効率化を図っていること、休憩施設の整備やクレーンに愛称を付けるなど作業員のモチベーションアップにつなげる取り組みなどの紹介もあり、身近な工事現場に理解を深めた。

 

 釜石PITに会場を移し、監理設計者のヨコミゾマコトさんが設計概要を説明した。可動席を取り外すと大ホール、ロビー、小ホールが平場でつながり、スポーツやイベントなど多目的の会場として使用できるとアピール。「人の集う神社とその境内のようなイメージを描いてもらいたい」とコンセプトを紹介した。周辺の施設や商店街と一体化して自由な通り抜けができる”まちの散策路”的な開放空間を作ることで、にぎわい創出の核施設として集客を促すような工夫も。「建物は新しい時代の人の要望に合っていないとなくなるものだと思う。永久にあり続けることは可能で適切な管理、メンテナンスを」と願った。

 

 パフォーマンスのワークショップもあり、参加者たちはステージに上る気分を体験した。今年の釜石市民劇場で裏方として活動した上中島町の千葉悦子さん(74)は「舞台に上がってみたら楽しかった。大きい舞台、市民ホールの完成を心待ちにしています」と大興奮。伊藤璃胡さん(双葉小6年)は「見る機会がないのを見ることができて面白かった。大きくてびっくりした」と話した。

 

 市民ホールの完成は来秋。工事や市の関係者、参加者からは「12月の『第九』でこけら落としできたら」との声も聞かれた。

 

(復興釜石新聞 2016年11月23日発行 第540号より)

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