思い出いっぱい「橋上市場」にぎわい再現〜盛況『はしのうえ朝市』、釜石のっけ丼大人気

2016/11/02|カテゴリー:復興釜石新聞 観光

丼にのせる具を求めて長蛇の列ができた朝市

丼にのせる具を求めて長蛇の列ができた朝市

 

 かつての橋上市場のにぎわいを再現し、復興へ向かうまちを市民の力で盛り上げていこうと、「釜石はしのうえ朝市」が23日、釜石市大渡町の大渡橋歩道と橋詰広場で開かれた。午前6時の開店と同時に大勢の市民が詰めかけ、地場の農水産物や加工品の購入、”オリジナル丼”の朝食を楽しんだ。

 

 震災後のまちづくりに尽力する若手市民団体「NEXT KAMAISHI(ネクスト釜石)」が中心となり実行委(平野嘉隆実行委員長)を立ち上げ、企画した。市内各地の事業者ら15店ほどが出店。鮮魚や野菜、総菜、菓子など地元に愛される味や工芸品などが販売された。

 

 中でも、温かいご飯に好みのおかずをのせて食べる「釜石のっけ丼」は大人気。ホタテやサケ、サンマの焼き物、マグロの刺し身、イカの塩辛など釜石の名店が提供する”ご飯のお供”で丼を味わった。300~400食分を用意したご飯は午前8時過ぎには無くなる盛況ぶりを見せた。 旧大渡橋に平行し1958年に開設された「橋上市場」は、国内唯一の橋の上の名物市場として市民や観光客に親しまれたが、河川法上の問題や大渡橋の架け替えに伴い、2003年に閉店。45年の歴史を閉じた。

 

 朝市には、当時の市場で営業していた店も出店。その一つ、現在は鈴子町のサン・フィッシュ釜石内で営業する東鮮魚店の販売ブースには、古くからの常連客が次々に顔を見せた。父親が始めた同店を18歳から支え続けてきた村上英子さん(64)は「橋上市場は人生の半分以上を過ごした場所。いろいろなことを思い出す。お客さんから(市場の撤去を)改めて惜しむ声を聞き、涙が出てきた」とあふれる思いを口にした。

 

東鮮魚店は旬の海の幸の販売で客を喜ばせた

東鮮魚店は旬の海の幸の販売で客を喜ばせた

 

 新町の菊地行男さん(75)は「橋上市場は家庭的な雰囲気で、よく会社帰りに寄ったりしていた」と懐かしみ、「広場もあるこの場所を有効活用し、定期的にイベントをやれば人が集まるのでは」と今後の展開に期待。カナダから帰省した行男さんの長女、真澄さん(43)は旅行業に携わっており、「地元の人だけでなく観光客向けにも魅力的なイベント。すごくいいですね。告知を早めにすることで(集客面など)さらに可能性が広がると思う」と話した。

 

 実行委の予想を大きく上回る人出となった今回の朝市。実現までには関係機関への申請など苦労も多かったというが、平野実行委員長(45)は「あえてこの場所にこだわって開催した。出店者側、客側双方が望む形を考えたが、こんなにいらしていただけるとは。『またやってほしい』という声もあるので、年に2、3回でも開催できれば」と、まちのにぎわい創出に意欲を見せた。

 

(復興釜石新聞 2016年10月29日発行 第533号より)

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