10年後の将来像探る、まちづくり担う一員として〜かまいし絆会議・未来づくり委員会

復興釜石新聞2020/08/26

10年後の釜石を見据え、自分たちに何ができるかをグループごとに発表

10年後の釜石を見据え、自分たちに何ができるかをグループごとに発表

 

 釜石市内14小中学校の児童・生徒で組織する「かまいし絆会議」と、市の次期総合計画策定への提言を行う「かまいし未来づくり委員会」(委員62人)は7日、市民ホールTETTOで、それぞれの会合と今後のまちづくりに向けた意見交換を行った。小中高生と社会人約50人が参加した意見交換会では、絆会議で出された10年後の釜石の姿を実現可能なものにするため、それぞれの役割を考えた。

 

 ラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催を機に2017年から活動する絆会議。本年度2回目のこの日の集まりでは、釜石でのW杯試合から1周年となる9月25日を「絆の日」とし、各校で記念の取り組みを行うことを確認。出席した児童会、生徒会のリーダーらが活動案を示した。

 

 各校から出されたのは▽絆会議が作詞を手がけ、W杯会場で歌った「ありがとうの手紙」の校内・市内放送や合唱▽タグラグビー大会や釜石シーウェイブス(SW)RFC選手との交流▽日ごろの感謝を込めた地域清掃、お世話になっている人たちへの感謝の手紙贈呈―など。W杯のレガシー継承や地域貢献を通じて、まちづくりを担う一員としての意識も高める。

 

 市民公募により昨年12月に設置された未来づくり委員会は、2021年度から10年間の市総合計画策定に向け、6つの部会で基本目標や実現のための戦略、実行者について検討を重ねてきた。10回目のこの日は、8月下旬に予定する市への中間提言を前に、まとめられた報告書の内容を共有。研究発表で同席した釜石高の地域ゼミ生からの質問も受けた。

 

 委員会では10年後の釜石の将来像を3つのフレーズで表現。市民の主体性、柔軟性、多様性を尊重し、前進・挑戦し続けるまちの姿を文言に込めた。市民の役割、大事にしたい思いも記した。

 

 「震災から10年が経過するこれからが正念場。市民がまちの未来を本気で考え、主役として頑張っていった先により良い地域があるのでは」と青木健一委員長。同計画の素案は各地域会議などにも諮り意見を聞いた後、10月下旬の委員会最終提言を踏まえ、策定作業に入る。

 

 両会終了後の意見交換会は、市民協働のまちづくりへの取り組みの一環。子どもたちにとっては地域とつながることによる実行性の向上、大人たちには子どもたちの思いを感じ、共に活動する視点を持ってもらう狙いがある。

 

 参加者は①活気にあふれ人が多いまち②ラグビーで盛り上がれるまち③防災意識の高いまち④ごみが無いきれいなまち―のテーマごとにグループ協議。絆会議で考えた具体的取り組みを実行するにあたり、小中高生、大人、行政の5者が「どんな役割を担えるか」意見を出し合い、発表した。

 

 震災の教訓を語り継ぎ、次の災害に生かすことを考えた③グループは、▽紙芝居や動画による小学校低学年への伝承▽中学生によるハザードマップの作成▽語り部の養成―などを提案。ポイ捨て防止の啓発に着目した④グループは、▽美術の授業でのポスター作成▽登下校時のごみ拾いの習慣化▽防災無線での地域への呼び掛け―を発案。大人と子どもが一緒に活動するメリットを生かし、▽エコバッグ作り▽ハイキング、自然遊びとごみ拾いを組み合わせたボランティア活動―のアイデアも出された。

 

 高校生や大人との話し合いの場を経験した小中学生からは「自分にはない発想や意見を聞き、釜石の未来についてより深く考えることができた」「今後、釜石のために自分ができることを考えながら活動していきたい」などの声が聞かれた。

 

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