釜石―宮古間、被災の山田線で試乗会〜三陸鉄道リアス線、3月23日開通へ


2019/02/21
復興釜石新聞アーカイブ #地域

報道機関向けに試乗会が行われた山田線=11日、釜石駅

報道機関向けに試乗会が行われた山田線=11日、釜石駅

 

 東日本大震災の津波被害で不通となったJR山田線釜石―宮古間(55・4キロ)で11日、運行再開を前に報道機関向けの試乗会があった。車窓には、震災から復興が進む町並みが広がり、沿線の住民が笑顔で手を振る姿も見られた。同区間はJR東日本から三陸鉄道に移管され、リアス線として3月23日に開通する。

 

 JR東日本と三鉄は1月28日に試運転を開始。今月3日からは、運転士の技術習熟のための訓練運転を続けている。

 

 この日の試乗会は釜石―岩手船越間と宮古―陸中山田間の2コースに分かれて行われ、釜石駅からは報道機関13社、約30人が参加。元バドミントン選手でタレントの陣内貴美子さんがテレビカメラに向かい、沿線の模様をレポートする姿もあった。

 

 釜石駅を出発した車両は、甲子川の鉄橋を経てトンネルをくぐり、間もなく開通を迎える三陸沿岸道路と並行して走った後、復興事業の土盛りで町並みが一変した両石駅へ。さらに北へ進み、復興住宅が建ち並ぶ鵜住居駅のホームに滑り込んだ。

 

周辺に復興住宅が建ち並ぶ鵜住居駅に滑り込む

周辺に復興住宅が建ち並ぶ鵜住居駅に滑り込む

 

 同駅の周辺では、大漁旗を振って車両を出迎える住民の姿も。右側の車窓に釜石鵜住居復興スタジアムの大きな屋根が見えると、報道陣が一斉にカメラのシャッターを切った。

 

 釜石―宮古間は鵜住居、大槌、陸中山田など7駅に流失や浸水の被害が出たほか、線路が7・5キロにわたり流失した。三鉄に移管後は久慈(久慈市)―盛(大船渡市)間の163キロが一本につながる。

 

 リアス線は3月23日に開通記念列車を運行。翌24日から営業運転を始める。

 

(復興釜石新聞 2019年2月16日発行 第766号より)

 

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