三陸道 大槌―山田南開通、「復興道路」着々延伸〜本年度内に釜石市内2区間も
三陸道・大槌ー山田南IC間の開通をテープカットで祝う達増知事ら関係者
「復興道路」として整備が進む三陸沿岸道路(仙台市―八戸市)釜石山田道路(23キロ)の大槌(大槌町)―山田南(山田町)インターチェンジ(IC)間8・0キロが12日、開通した。これにより大槌町から宮古市までの34・6キロがつながった。同区間の開通により、一般道の国道45号を利用するより約6分の短縮が見込まれる。
山田南IC付近で行われた開通式典には関係者約250人が出席。達増拓也知事が「三陸沿岸地域の復興を力強く後押しするものと確信する」とあいさつ。山田町の佐藤信逸町長は「県立釜石病院がある釜石市への移動時間が大幅に短縮され、まさに命をつなぐ道路となる」と期待を込めた。
テープカットやくす玉割りで開通を祝ったあと、大槌町の中須賀大神楽と大槌保育園の園児25人による和太鼓演奏が披露された。このあと警察や消防など関係車両が「走り初め」のパレード。地元住民らが小旗を振って見送った。
開通の車両パレードを小旗を振って見送る保育園児ら
式典に出席した釜石市の野田武則市長は「釜石までの開通が近付いたと実感した。今後は宮古や大船渡が通勤圏となり、釜石がいかに住み良いまちになるかが問われる」と気を引き締めた。
国は三陸沿岸道路の仙台港北IC(仙台市)―八戸ジャンクション(八戸市)間を「復興道路」と位置づけ、20年度までの全線開通を目指している。大槌―山田南IC間は2012年に着工。今回の開通で本県の三陸沿岸道路約212キロの約半分に当たる108キロが開通した。本年度内には釜石市内の2区間も開通を予定し、宮古市と陸前高田市がほぼ結ばれる。大槌―釜石北IC間は19年度内の開通を予定する。
南三陸国道事務所によると、宮古中央―陸前高田IC間が全て開通した場合の移動時間は約1時間10分で、整備前より40分程度短縮する。
(復興釜石新聞 2019年1月16日発行 第757号より)
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