ディーニュ市訪問 成果を報告、より緊密な友好関係探る〜野田市長「充実した交流できた」


2018/11/09
復興釜石新聞アーカイブ #地域

交流継続への意欲が示されたディーニュ市訪問の報告会

交流継続への意欲が示されたディーニュ市訪問の報告会

 

 姉妹都市、フランスのディーニュ・レ・バン市を訪れていた釜石市の野田武則市長らが10月29日、大町の釜石PITで報告会を開き、市職員、市民らに訪問の成果を説明した。釜石市長のディーニュ市訪問は初めてで、約60人の聴衆を前に野田市長は「充実した交流ができた」と強調した。

 

 両市は1992年に釜石で開かれた「三陸・海の博覧会」を機に交流がスタート。94年4月に姉妹都市提携を結んだが、2000年ごろから交流は滞っていた。13年にはディーニュ市の代表団が釜石を訪れている。

 

 今回の訪問(9月26日出国―10月1日帰国)は復興支援への感謝を伝え、来年のラグビーワールドカップ(W杯)に向けた交流などについて協議し、より緊密な友好関係づくりの道筋を探る狙い。野田市長や市国際交流協会の丸木久忠会長ら6人がディーニュ市長らと面会し、被災した青葉ビルの再建を支援した化粧品メーカー「ロクシタン社」なども訪ねた。

 

 報告会で野田市長は、ラグビーが盛んなことを知り、両市にあるクラブチームの交流やディーニュ市が目指す世界アマチュアラグビー大会誘致への協力などを盛り込んだ協定締結など成果を伝えた。

 

 市産業振興部の平松福寿部長は、訪問を機に進めたい取り組みとして、▽相互特産品販売▽アマチュアラグビー交流▽ジオパーク交流―を挙げたが、継続的な経済交流を進めるには事業費の確保や言語の違いの克服、市民レベルの理解と関心の醸成が課題―と指摘。丸木会長は「課題をマイナス要素としてとらえるのでなく、できる方法を考えるべき。釜石側から積極的に取り組み、一人でも多く交流を深めてほしい」と期待した。

 

 ディーニュ市は「アンモナイトの壁」などジオパーク資産に恵まれ、最近では観光に力を入れているとの紹介もあり、市民からは「三陸ジオパークのPRに向け、参考になった点は」といった質問が出た。

 

 野田市長は「釜石の拠点性を高めるため、海外とのネットワークを構築していきたい。まずは姉妹都市から進め、人的、経済交流を深め、今後の地域振興につなげたい」と意欲を示した。

 

(復興釜石新聞 2018年11月3日発行 第737号より)

 

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