マリンスポーツに輝く笑顔、海の素晴らしさ満喫〜5年目のワンデイキャンプ、箱崎町白浜

復興釜石新聞2018/09/05

ボードやシーカヤックで海の上を進む爽快感は格別

ボードやシーカヤックで海の上を進む爽快感は格別

 

 震災の影響で海に親しむ機会が減った子どもたちに、自然の脅威だけではない海の素晴らしさを感じてほしい──。5年目を迎えた「海あそびワンデイキャンプ」が8月26日、釜石市箱崎町白浜地区で開かれ、市内外の親子らがシュノーケリングやシーカヤック、ボード体験などに笑顔を輝かせた。

 

 海で活動する団体や漁師らが2013年に立ち上げた、海と子どもの未来プロジェクト実行委員会「さんりくBLUE ADVENTURE(ブルー・アドベンチャー)」が主催。地元釜石を中心に中学生以下の子どもと保護者42人が参加した。

 

 会場は、白浜漁港から船で約3分の隠れ家的ビーチ。地元で“小白浜”と呼ばれる場所で、岩場と砂浜、背後の森林が融合した美しい光景が目を引く。

 

 漁港でウエットスーツに着替え、ライフジャケットを身に着けた参加者は、地元漁師の船で浜に上陸。ライフセーバーやマリンスポーツの指導者らが見守る中、海の魅力を体感できる各種遊びに興じた。シュノーケリングで海中観察をする子、シーカヤックやスタンドアップパドルボード(SUP)で海上散歩を楽しむ子、波の動きに身をゆだね海に浮く心地良さを味わう子―。それぞれの楽しみ方で遊びに夢中になった。救助用水上バイクの試乗体験や、いざという時に救助を待つ場合の浮き身姿勢を学ぶ講習も。

 

「何かいたよ」。海には生き物がいっぱい

「何かいたよ」。海には生き物がいっぱい

 

 3回目の参加という平田小4年の堀切結太君(9)、今野礼翔君(10)は生き物探しで、「細長い魚や白いカニ、ヤドカリもいた」と大はしゃぎ。震災後、海で遊ぶ機会はあまりなかったといい、「この場所は山もあって景色も最高。いろいろな大人の人とも仲良くなれて楽しい」と声を弾ませた。

 

 盛岡市の杜陵小1年菅井絢音さん(7)は「海で追いかけっこをして面白かった。お友達もできた」とにっこり。母・文さん(42)は「学校が始まった疲れも吹き飛び、充電されているよう」と一安心。初めて訪れるビーチに「海がこんなにきれいだとは。裸足でもけがなく遊べる砂浜もいい。娘には五感を使って海の良さを感じてほしい」と願った。

 

 実行委によると、同キャンプ参加者数は年々増加。スタッフ希望者も増えていて、今回は大学生ボランティアを含め44人が運営面で力を発揮した。充実のサポート、安全体制は保護者の安心にもつながり、リピーターも多数。キャンプで培った海の専門家の連携は、復活が待たれる根浜海岸の海開きに向け、観光客の多様なニーズへの対応を可能にするものと期待される。

 

 同実行委共同代表の柏㟢未来さん(33)は「海で遊んだことがないという子はまだまだ多い。こういう催しが足を運ぶきっかけになれば。釜石の海が地元の誇りとして心に刻まれ、古里への愛着につながっていけばうれしい」と語った。

 

(復興釜石新聞 2018年9月1日発行 第719号より)

 

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