達増知事と県政懇談、釜石・大槌の6人〜地域の未来を語り合う
県政懇談会に出席した達増知事(中央)、釜石・大槌地域で活動する若者、女性ら
「ともにある三陸~より豊かで希望あふれる三陸の創造」をテーマに、達増拓也知事が地域で活動する市民の声を聞く県政懇談会「がんばろう岩手!」は16日、釜石市鵜住居町の鵜住居公民館で開かれた。震災からの復興を目指し、釜石市や大槌町で地域づくりに取り組む6人が活動内容を紹介し、知事と意見を交わした。
出席したのは、釜石で活動する奥村康太郎さん(浜千鳥醸造部長)、藤井サヱ子さん(創作農家こすもす代表、甲子地区活性化協議会長)、佐々木拓磨さん(釜石シーウェイブス選手、小佐野小教諭)、山崎鮎子さん(ブルーア・シエーロオーナー兼店長)のほか、芳賀光さん(つつみ石材店代表取締役、はまぎく若だんな会代表)、兼澤悟さん(フラワードレス代表)。
冒頭、達増知事は「津波被害が大きいゆえ、復興に時間がかかっている地域だが、復興を成し遂げた暁には地域をリードする場になっていかなければ。声を聞き、県政で役立てたい」とあいさつ。6人が取り組みの課題や地域の未来について語った。
酒づくりに携わりたいと埼玉からやって来た奥村さんは岩手の印象について、「何もないのが魅力。都会のような便利さはないが、人の力の大きさを感じるところ。不便だけど自然豊かで、心のゆとりがある。そんな人の魅力を発信していきたい」と話した。山崎さんはカフェ開店までの経緯を説明し、つながりの大切さを強調。「一人ではできないことも、人や企業、団体が連携することで成し遂げられることが多い。人の力は地域を支える財産。つながりを持てる空間、情報発信できる場を目指していきたい」と展望を語った。
佐々木さんはラグビーを通し子どもたちの地域を誇りに思える気持ちを育てるための学校での取り組みを説明。藤井さんは、地域外から来る若者の中に「この地で頑張りたい」と思う人がいることを紹介し、夢や希望を持つ若者が定住できる環境づくりを要望した。
高速道路網の整備、2019年ラグビーワールドカップ釜石開催による人の流れの変化をチャンスととらえ、地域間連携、広域で考える地域づくりの必要性を指摘する声もあった。
(復興釜石新聞 2017年6月21日発行 第598号より)
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