創造する楽しさを!北上機械鉄工業協、「夢のような」ものづくり体験 釜石にお届け


2026/03/31
釜石新聞NewS #地域

多彩な創作体験に笑顔を見せる子どもたち

多彩な創作体験に笑顔を見せる子どもたち

 
 子どもたちに創造する楽しさを体感してもらう「エコ・ものづくり体験まつり」(北上機械鉄工業協同組合主催)は3月28日、釜石市大町の市民ホールTETTOで開かれた。家族連れらが訪れ、さまざまなジャンルの工作にチャレンジ。思い描いたものを形にしたり、好きなものを組み合わせたり、自分なりのアレンジを加えた“一点もの”を作り出す時間に夢中になった。
 
 同組合は、北上市の自動車整備、板金・鋳物加工など11社(正・賛助会員含む)でつくる組織。ものづくりが好きな子どもを育てようと、北上で同様のイベントを実施しており、これまで12回を数える。釜石での開催は2024年以来、2回目。幼少期から地域のものづくりに触れて魅力を知ってもらうとともに、東日本大震災後に人口流出が課題となる岩手県沿岸部への企業誘致につながるきっかけになればとの復興応援の目的もある。
 
多彩なものづくりを体験できるコーナーがお目見えした

多彩なものづくりを体験できるコーナーがお目見えした

 
 体験コーナーは全部で24あり、キーホルダーやストラップ、壁掛け、小物入れづくりなどさまざま。素材もビーズやビー玉、リボン、木材など質感の異なるものを使った。講師は北上市のほか、県沿岸部からも参加。共催する大槌町の「おおつちおばちゃんくらぶ」が声がけに協力した。
 
 会場では子どもたちが思い思いに工作を楽しむのはもちろん、趣味仲間で訪れた大人たちも普段とは違った手芸、作品づくりに熱中。ドライフラワーなどをガラス容器に入れて専用のオイルに浸して長期間保存するハーバリウムやリースづくりが人気だった。
 
小さなおもちゃのお弁当作りを楽しむ子どもら

小さなおもちゃのお弁当作りを楽しむ子どもら

 
皿回し、割り箸鉄砲など昔遊びは子どもたちに人気

皿回し、割り箸鉄砲など昔遊びは子どもたちに人気

 
身近にあるものを使ったものづくりに大人も夢中

身近にあるものを使ったものづくりに大人も夢中

 
 馬をかたどった木製玩具の色塗り体験に取り組んだ菊地駿伍さん(13)は、カラフルに仕上げた作品を手に「かっこいいのができた」と満足げに笑った。中学校が春休みのため、栃木県那須塩原市から父親の実家がある釜石に帰省中。「自分で考えられる」ものづくりに関心があり、多様な体験ができるイベントを歓迎。一番好きなのは絵を描くことだというが、ビー玉を使ったストラップづくりに挑戦したり、「やったことのない体験もできて楽しい」と、新たな出合いに刺激を受けた様子だった。
 
馬の人形に色を塗る作業に熱中する参加者

馬の人形に色を塗る作業に熱中する参加者

 
 大好きな工作を目いっぱい満喫したのは、地元の久保夢空瑠さん(9)。家庭で肩たたき、食器の片付けなどのお手伝いをし、その対価のお小遣いで体験コーナーをめぐった。11個目の体験として選んだのは、ビーズのチャーム(小さな飾り)づくり。「だんだんと形になっていくところがいい。達成感がある」と目を輝かせた。この後も、さらに探求活動を続行。母親の康子さん(47)は「いろいろなものに触れられ、子どもの脳にもいいと思う。やりたいことがあって、できることを頑張ったから、きょうは好きなことを存分に楽しんでほしい」と見守った。
 
作業を見守りながら参加者との触れ合いを楽しむ講師(左)

作業を見守りながら参加者との触れ合いを楽しむ講師(左)

 
 体験を提供した講師らとの交流も魅力の一つで、それは講師にとっても同じ。久保さんら子どもたちと接した北上市の主婦、藤田稲子さん(68)は「手を使うものづくりは脳を活性化させるし、創造する力も出てくる。子どもたちのアレンジ力は面白く、刺激になった」とほほ笑んだ。幼少期から編み物、裁縫などに親しみ、今回は「今、ハマっている」ビーズアクセサリーづくりを紹介。「自分が作ったものを褒められた記憶が今の手仕事につながっている」と話し、そうしたうれしさを誰かにつなぐ活動をこれからも続けていく。
 
子どもも大人も、来場者も講師も思い思いに楽しむ

子どもも大人も、来場者も講師も思い思いに楽しむ

 
使用済みの油を使ったせっけんづくりに取り組む参加者

使用済みの油を使ったせっけんづくりに取り組む参加者

 
 北上市の川辺商会代表取締役の川邉公雄さん(68)は、廃油を再利用した「EMせっけん」づくりを通じ身近にあるものの活用や、不要になったものでも無駄にせず有効活用する方法を伝えた。使用済みのサラダ油に、乳酸菌や酵母などの微生物を培養させたEM発酵液などを混ぜ、1カ月保存すると完成。「時間はかかるが、実際に使ってみると、汚れ落ちは抜群」とPR。「自然に優しいものづくりを喜んでもらえたら」と期待した。
 
 同組合がある北上市は県内有数の工業都市。同組合の斎藤一雄理事長=斎藤鉄工代表取締役社長=は「県内で最も早くできた工業団地は、65年以上の歴史がある」と強調し、まつりで「ものづくりのまち」の底力を見せた。まちの魅力として「口内鬼剣舞」も紹介。勇壮な舞に見物人から大きな拍手が沸いた。餅まき、菓子のつかみ取り、はずれなしの抽選会などもあった。
 
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勇壮な舞で来場者を楽しませた口内鬼剣舞

 
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「こっちにもー」。餅まきを楽しむ来場者

 
 この体験まつりは、子ども未来支援財団・子どもサポート基金の助成金を活用。同組合事務局の昆野清一さん(68)は「未就学児から小中学生を中心にものづくりのイメージを与えられたら。夢のようなイベントを楽しんでいる姿を見られるのがとてもうれしい」と穏やかに話した。

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