ジャガイモに願い込め 釜石・甲東こども園、種イモ植え 心の成長と伝統つなぐ食育活動


2025/04/16
釜石新聞NewS #地域

豊作を願いながら種イモを植える甲東こども園の園児たち

豊作を願いながら種イモを植える甲東こども園の園児たち

 
 釜石市野田町の甲東こども園(野田摩理子園長、園児85人)が開設する「ちびっこ農園」で10日、食育の一環として、年長児20人がジャガイモの植え付けを行った。「大きくなーれ!」「おいしくなーれ!」。豊かな実りに期待を込めてパワーを送った。
 
 「カレーで食べたい。大きく、おいしくなってほしい」。横沢彩人君(5)は、そんな願いを持って作業したという。畑に入って保育教諭らから教わりながら、種イモ(品種はメークイン)を植え付け。30センチ間隔に付けられた印の上に種イモを置いて、“土のおふとん”をそっとかけた。そして、作業した場所に手をかざし、パワーを注入。「はやく、葉っぱ、出てこないかな」と楽しみにしていた。
 
「わくわく」。種イモを手に持って畑に入った園児たち

「わくわく」。種イモを手に持って畑に入った園児たち

 
保育教諭(右)の実演をじっと見つめる子どもたち

保育教諭(右)の実演をじっと見つめる子どもたち

 
畑に付けられた印の上に種イモをセット!慎重に

畑に付けられた印の上に種イモをセット!慎重に

 
種イモに土をかぶせる作業のポイントは「そっと」

種イモに土をかぶせる作業のポイントは「そっと」

 
 同園では、身近にある自然環境を保育に取り入れ、子どもたちが植物を育てる経験の場として1955年に農園を開設。昨年、より日当たりのよい場所に移設し、ジャガイモ栽培を続け今年で70年目となった。
 
 自然に触れ、楽しそうに活動する子どもたちを見守る野田園長。「年長児の活動を小さな子どもたちが興味を持って見ていたり、楽しさを伝え合っているよう。そうして代々つながっていくから、毎年、春になると『やってみたい』という気持ちが自然と芽生えるみたい」と目を細めた。
 
「大きくなれー」とパワー注入。自然との触れ合いを楽しむ

「大きくなれー」とパワー注入。自然との触れ合いを楽しむ

 
 今後、年長児は畑の草取りを手伝いながら成長を観察したりする。7月に収穫し、園行事のお泊り会や給食の食材として活用。全園児で収穫の喜びを味わうという。

釜石新聞NewS

釜石新聞NewS

復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。

取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム


釜石のイベント情報

もっと見る

釜石のイチ押し商品

商品一覧へ

釜石の注目トピックス