気軽に来て…地域のよりどころ「談話ルーム」 釜石・甲子公民館、毎月1回開設


2023/01/25
釜石新聞NewS #地域

「談話ルームかっし」を紹介する甲子公民館と市社協関係者

「談話ルームかっし」を紹介する甲子公民館と市社協関係者

 
 地域の人が気軽に話せる場をつくろうと、釜石市甲子町の甲子公民館(佐々木利光館長)は月に1回、「談話ルームかっし」を開設している。市社会福祉協議会と連携しており、個別対応も可能。支援が必要な場合は専門の機関・団体につないだり、各種サービスの情報を提供する。独り暮らしの高齢者や家に閉じこもりがちな人などの外出の機会につなげるのも狙い。孤立を防ぎ、不安や悩みを吐き出せる語り合いの場、新たな出会いの場を目指している。
 
 甲子町内には約6000人が暮らす。同館が地域課題について各町内会にアンケート調査を行ったところ、▽高齢者や独居世帯の増加▽高齢化による町内活動の担い手不足▽交通の不便-といった回答が多かった。特に高齢の独居者や家に閉じこもりがちな人らは外部とのつながりが薄くなり、「何か悩み事を抱えているかもしれないが、話を聞き取るのが難しい」など孤立の懸念を指摘する声もあった。
 
 こうした実態を踏まえた取り組みを地域内で検討し、「継続が大事になる。できることから始めよう」と共有。すでに行っている「普段からの緩やかな見守りと、さりげない声がけ」を維持しつつ、外に出るきっかけにしてもらえるよう「身近で気軽なおしゃべりの場」を設けることにした。
 
談話ルーム利用者(手前)の話に耳を傾ける甲子公民館職員ら

談話ルーム利用者(手前)の話に耳を傾ける甲子公民館職員ら

 
 談話ルームは毎月第2月曜日の午後1時半~4時半に開設。1階の図書室を利用する。同館や社協の職員らが来場者とおしゃべりを楽しんだり悩み事を聞いたりしながら、心身ともに健康な生活を送れるようサポートする。
 
 2回目となる1月は変則で、16日に開設。個別対応を希望する人らが足を運んだ。50代女性は「知っている人には話しにくいことがある。そういう人がいない場所で話せるのがありがたい。気になっていることを吐き出して、聞いてもらうと気持ちが軽くなる」と歓迎した。
 
 佐々木館長は「地域のよりどころとして、何か悩んでいたり、言いたいことがあっても誰に話せばいいか分からない人のお手伝いができれば。話すことで心と体の状況を良い方向に持っていってほしい」と見守る。来場者同士が会話を楽しみ、顔見知りになる―そんな新たな出会いの場にとの期待も。「相談ではなく、談話の場として気軽に来てみて」と呼び掛ける。
 
「毎月第2月曜日の午後は甲子公民館の図書館へ」と呼び掛ける

「毎月第2月曜日の午後は甲子公民館の図書館へ」と呼び掛ける

 
 次回は2月13日に開設。問い合わせは甲子公民館(甲子地区生活応援センター/電話0193・23・5524か、21・3151)へ
 

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