地元食材で「まるごと釜石給食」 試験養殖のサクラマス初登場 児童ら「おいしー!」


2022/11/25
釜石新聞NewS #地域 #産業・経済

「まるごと釜石給食」を味わい、笑顔を広げる釜石小の3年児童

「まるごと釜石給食」を味わい、笑顔を広げる釜石小の3年児童

 
 釜石市内の全小中学校(小9・中5)で14日、地元食材を使用した「まるごと釜石給食」が提供された。地産地消、地域の農・水産業への理解促進を狙いに、市学校給食センターが実施。釜石湾での試験養殖が2年目を迎えた「釜石はまゆりサクラマス」も初めてメニューに採用された。釜石小(及川靖浩校長、児童92人)の3学年(10人)教室では市関係者4人が同席し、児童らと一緒に給食を味わった。
 
 この日の献立は▽釜石はまゆりサクラマスの塩こうじ焼き▽じゃがいものそぼろ煮▽三陸ワカメのみそ汁▽ご飯▽リンゴ▽牛乳―。地元で生産されたサクラマス、ワカメ、コメ(ひとめぼれ)、ジャガイモ、ダイコン、ハクサイ、ネギ、リンゴが使われた。釜石小3学年教室では食べる前に、市学校教育課学校給食センターの菅原良枝栄養教諭が食材について説明。「釜石のものを食べて元気に育ってほしいという地域の皆さんの願いがこもった献立です。感謝しながらよく味わって食べよう」と呼び掛けた。
 
サクラマスなど、釜石の味を楽しみにしながら給食の準備

サクラマスなど、釜石の味を楽しみにしながら給食の準備

 
食べる前に給食の献立と使われている食材について説明を受けた

食べる前に給食の献立と使われている食材について説明を受けた

 
 全員で「いただきます」と声を合わせ、昼食を開始した。給食初登場の釜石産サクラマスはほとんどの児童が初めて口にする魚。センター職員によると、今回は「うまみ、香りをシンプルに味わってもらおう」と塩こうじ焼きにしたという。小学生には40グラム、中学生には60グラムの切り身で提供された。児童らは新米のご飯とおかずを交互に口に運び、地元食材の素晴らしさを実感した。
 
黒板に掲げられた食材を確かめながら箸を進める

黒板に掲げられた食材を確かめながら箸を進める

 
初めて給食に出された釜石産サクラマスをいただく。さて、お味は?

初めて給食に出された釜石産サクラマスをいただく。さて、お味は?

 
 畝岡蓮恩君は「初めて食べたサクラマスは脂が乗っていておいしかった」と大満足。福士愛梨さんもサクラマスの味を気に入り、「釜石の海で養殖されていると聞きびっくり。もっといっぱい食べられるようになるといい」と期待した。
 
 同センターの山根美保子所長は「釜石にもおいしい農水産物があることを知ってほしい。これからも釜石産食材をできるだけ給食で提供していければ」と話す。センターでは今月11日には「鮭の日」にちなんだ給食を提供。8日の「いい歯の日」にちなみ、7日から11日まではかみごたえのある献立を取り入れ、子どもたちの食への関心を高めた。

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