浴衣姿で茶道の稽古 釜石・表千家こども教室 秋色の月見茶会、おもてなし学ぶ


2022/10/14
釜石新聞NewS #文化・教育

浴衣姿でお茶をいただく表千家茶道教室の子どもたち

浴衣姿でお茶をいただく表千家茶道教室の子どもたち

 
 釜石市伝統文化表千家茶道こども教室が8日、只越町集会所で行われ、受講生らが浴衣姿で参加した。十五夜の「後の月」とも呼ばれる十三夜にちなみ月見茶会を企画し、和装に親しんでもらおうとの趣向。子どもたちは、おしとやかな立ち居振る舞いを心掛けながら稽古に励んだ。
  
 同教室は表千家成和会(互野宗哲会長)を母体に実行委員会を組織し開催(文化庁の伝統文化親子教室助成事業)。19回目の今年は7月に開講。小中学生10人が、礼儀作法からお点前まで茶道の知識や技を学ぶ。新型コロナウイルス感染症の影響で8月と9月の稽古は休み、この日が2回目の勉強会となった。
 
今年2回目の稽古に臨む浴衣姿の受講生ら

今年2回目の稽古に臨む浴衣姿の受講生ら

 
 集会所には「旦坐喫茶」と書かれた掛け軸、ススキやツキミソウ、シュウメイギクなど季節の花を生けた席が用意された。講師陣を客として迎え、受講9年目の川﨑拓真君(釜石東中3年)が「立礼点前」を披露。千田愛結(あゆみ)さん(双葉小4年)、千葉結花さん(平田小5年)らはお運びでもてなしに協力した後、客側も体験した。
 
月見茶会では長年稽古に励んできた中学生がお点前を披露した

月見茶会では長年稽古に励んできた中学生がお点前を披露した

 
 継続年数や習熟度に合わせグループ分けした稽古では、ふくささばき、お茶やお菓子のいただき方、お運びなどの所作をおさらい。ほぼ完璧なお点前を披露した川﨑君は、もてなしのために準備した茶器や茶わん、茶しゃくなどの道具を「拝見」に出す所作を確認したいと講師に申し出て、向上心を見せた。
 
 受講3年目の白野真心(まみ)さん(釜石小6年)は「浴衣を着ると懐紙(かいし)とかを入れるところがあって便利。普段より歩幅が狭くなって、決められた所作で歩くことができる」と実感。指導を受けているお点前を「一人でしっかりできるようにする」のが目標だという。
 
「一服どうぞ」。所作を確認しながらお点前の稽古

「一服どうぞ」。所作を確認しながらお点前の稽古

 
習熟度別指導に生徒たちは熱心に取り組んだ

習熟度別指導に生徒たちは熱心に取り組んだ

 
 勉強会は来年1月まで月に2回程度を予定する。互野会長は「世の中は不安定でも季節は忘れずにめぐり、美しいものや喜びをもたらす。茶の世界で、秋は趣のある豊かな季節。工夫しながら一服のお茶を楽しんでもらえたら。稽古に楽しみを見いだし、茶道の心を学んでほしい」と期待する。

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