手を取り学び合う「茶の友に」 裏千家茶道こども教室・釜石 稽古スタート


2022/06/16
釜石新聞NewS #文化・教育

裏千家茶道こども教室がスタート。お茶のいただき方を教わった

裏千家茶道こども教室がスタート。お茶のいただき方を教わった

  
 2022年度釜石市裏千家茶道こども教室(同実行委員会主催)は4日、始まった。初めて受講する2人を含む小、中、高校生19人が参加。来年1月まで16回にわたり、礼儀作法からお点前まで茶道の知識や技を学び合う。
  
 この日、稽古場となる中妻町の昭和園クラブハウスで開講式が行われた。同実行委の菊池宗英会長が「素直な気持ちで稽古に臨んでほしい。失敗を重ね、反復することで学びが深まっていく。手を取り合っていきましょう」とあいさつ。受講生と講師が全員で「利休道歌」と教室の「誓いのことば」を唱和した。
   
開講式で教室の進め方などの説明に耳を傾ける受講者ら

開講式で教室の進め方などの説明に耳を傾ける受講者ら

   
 式終了後、講師による呈茶、模範点前として「平点前」が披露された。「和敬清寂」としたためられた掛け軸、ニッコウキスゲやヤマボウシなど季節の花が生けられた茶席を用意。茶道具に用いられた茶しゃくの銘は「茶の友」で、「みんな、お友達になってほしい」という願いを込めた。
  
講師の模範手前に目を注ぎつつ、お菓子をいただく子どもたち

講師の模範手前に目を注ぎつつ、お菓子をいただく子どもたち

  
「お先にいただきます」。子どもたちは茶道を通じ心遣いも学ぶ

「お先にいただきます」。子どもたちは茶道を通じ心遣いも学ぶ

  
 講師にもてなされた受講生たちは緊張したり、恥ずかしそうな様子が見られた。教室に連続参加する子どもたちは模範手前を真剣なまなざしで見つめ、自分たちとの違いを確認。初参加の2人には講師が寄り添い、お菓子とお茶のいただき方を教えた。
  
 習い始めの菊池咲里(さり)さん、前田瑛里(えり)さん(ともに小佐野小1年)は少し緊張気味だったが、「こども園でやったことがある。もっと上手になりたい。お茶はおいしくて好き」と、はにかみながら顔を見合わせた。5年目の参加となる小笠原統哉君(鵜住居小5年)は「盆点前を習っている。少しずつできることが増えるのがうれしい。人前でしっかりできるよう作法を身に付けたい」と背筋を伸ばした。
   
初参加の子は少し緊張した様子。講師は優しい笑顔でもてなした

初参加の子は少し緊張した様子。講師は優しい笑顔でもてなした

   
 同教室は2004年度に始まった。裏千家又新会を母体に組織した実行委の講師12人が子どもたちの習熟度に合わせて指導。歩き方や座り方、立ち居振る舞いなどの礼儀、茶のたて方のほか、茶道の楽しさも伝える。7月は岩手支部のチャリティー茶会が釜石で予定されており、子どもたちも参加する。教室の開催にあたり、文化庁の伝統文化親子教室事業の助成を受けた。
  
 現在、受講生を募集中。受講料は1人2000円。問い合わせは事務局の戸村宗妙さん(電話0193・23・8348)へ。

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