ソフトテニス 白石恋菜、佐野琴美ペア(甲子小5年) 念願の全国大会出場へ
全国ジュニアソフトテニス大会に出場する白石恋菜さん(中央左)と佐野琴美さん(同右)
釜石市の甲子ソフトテニスクラブ(吉田智代表、25人)に所属する甲子小5年の白石恋菜さん、佐野琴美さんペアが、24日から埼玉県熊谷市で開催される「第20回KENKO CUP(ケンコーカップ)全国ジュニアソフトテニス大会」に本県選抜チームの一員として出場する。昨年来の新型コロナウイルス禍で練習環境に制約があった中でも、飛躍的な成長を遂げている2人。初めて挑む全国の舞台に「仲間と協力して全力を尽くしたい」と意気込む。
同大会には本県から小学5、6年生の9ペアが出場する。白石、佐野ペアは5年生が対象の選抜Bチーム(3ペア)に選ばれた。選考は本年度の県大会の成績を基にしたポイント制で実施された。2大会(5年の部)で優勝、準優勝を果たすなどした2人は、ポイント2位でBチームでの出場が決まった。
1日は、野田武則市長に全国大会出場を報告。大会への意気込みを示した2人に野田市長は「よくぞ、ここまで頑張ってきた。全力を尽くし、悔いのない試合をしてほしい。釜石から応援している」と激励した。
野田武則市長に全国大会出場決定を報告=1日
ソフトテニスをやっている姉(共に現甲子中3年)の姿に憧れ、小学1年生から競技を始めた2人。持ち前の素直さで教えられたことをどんどん吸収し、着実に力をつけてきた。昨年度は秋に行われた全日本小学生大会県予選(4年生以下の部)で準優勝。全国大会出場権を得たが、新型コロナ感染拡大の影響で大会規模が縮小され、出場はかなわなかった。
コロナ禍2年目の本年度も夏前まで十分な練習ができなかったが、秋以降、通常の土・日曜練習に加え、平日夜の練習が可能となり、「見違えるほど力をつけてきた(吉田代表)」という。白石さんは「どんどん攻めるタイプ」、佐野さんは「コースを丁寧に狙っていくタイプ」で、攻撃のバリエーションが広がる。この1年で返球やサーブの精度も向上。一緒に練習する中学生とも対等に打ち合える成長ぶりを見せる。
力強いストロークで積極的に打ち込む攻撃が持ち味の白石恋菜さん
相手の弱点を突くコースを狙って打つのが得意な佐野琴美さん
全国大会に向け、平日夜も練習を重ねる=14日、甲子中体育館
選抜チームに選ばれた時は、「驚きと共にすごくうれしかった」と2人。佐野さんは「自分たちがそこまで強くなっていると思わなくて。練習の成果を大会でしっかり出せていたんだなと実感した」。白石さんは「去年なら返せなかったボールにも追いつけるようになった。相手の動きを見て判断できるようにもなってきた」と進化を口にする。全国大会を楽しみにし、「団体戦なので仲間と協力し、勝ち上がっていけるよう頑張りたい。互いに声を掛け合い、チームを盛り上げていければ」と口をそろえる。
大会を楽しみに、さらなるレベルアップを目指す
競技未経験ながら自らラケットを握り、2人の練習を支える白石さんの父明伸さん(40)と佐野さんの父龍一さん(38)は「ランクが上の選手ばかりだと思うが、気負わず、挑戦者として大会を楽しんできてほしい。今の自分たちの力を全部出し切ってもらえれば」と願う。指導する吉田代表(53)は「自分たちが満足するプレーをしてくれるのが一番。岩手トップレベルの選手とも交流でき、視野を広げられる機会。この経験を来年度につなげてほしい」と期待する。
クラブの吉田智代表(左)の指導の下、中学生と一緒に練習に励む
大会は小学生男女の団体戦。24日に開会式が行われ、競技は25日に予選リーグ、26日に決勝トーナメントが行われる。
釜石新聞NewS
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