「グリコワゴン」10年ぶり訪問に釜石っ子大興奮!朝食の約束もしっかりと


2021/12/09
釜石新聞NewS #文化・教育

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ワゴン車の前でグリコポーズを決める白山小児童

 

 東日本大震災の被災地に元気を届けてきた総合食品メーカー江崎グリコ(大阪市)の「グリコワゴン」が11月下旬、釜石市内の小学校9校を訪問。子どもたちに夢あふれるひとときをプレゼントした。「地域活性化起業人」として同社から釜石市に派遣されている大窪諒さん(31)が、新型コロナウイルス禍でさまざまな楽しみが失われている子どもたちの思い出作りと食育の一助にと企画した。

 

 25日は、大窪さんと市商工観光課の職員ら5人が嬉石町の白山小学校(熊谷直樹校長、児童35人)を訪問した。大窪さんは低、中、高学年の各教室を回り、朝食の大切さを伝えるミニ講義を実施。欠食が体に及ぼす影響を説明し、「成長期のみんなの体は多くのエネルギー、栄養を必要としている。朝食をしっかり食べることで元気に登校でき、勉強にも集中できる。学力アップ効果も期待できる」と話した。

 

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朝食の重要性を教えた食育の講義=3、4年教室

 

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地域活性化起業人として活動する大窪諒さん。「おいしく朝食を食べ元気に登校を」と呼び掛けた

 

 朝食にはご飯やパンの炭水化物のほか、乳製品、卵、納豆などのたんぱく質、味噌汁や野菜ジュースなど「プラス1品」を心がけることもアドバイス。「早寝早起き、朝ごはん」の約束を交わした児童らにグリコの菓子をプレゼントし、家族で朝食を見直すためのリーフレットも添えた。

 

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10年ぶりの釜石訪問となった「グリコワゴン」

 

 この後、校舎前に止めた車両「グリコワゴン」を見学。さまざまな菓子で彩られた車体に児童らは歓声を上げ、記念写真を撮って楽しんだ。岡本羚依さん(3年)は「車のいろいろなところにお菓子が付いていてすごく工夫していると思った。世界に1台しかない車に会えてうれしい。今日の夜、眠れないかも」と大感激。好きな菓子“ビスコ”のプレゼントに目を輝かせ、朝食の約束を守ることも誓った。

 

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車体を装飾する「ポッキー」に笑顔を見せる児童

 

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赤と白で統一された運転、助手席に目がくぎ付け

 

 同車両は「日本中においしさと健康、わくわくした笑顔を」と2010年に製造。直後に東日本大震災が発生し、11年5月、釜石市を皮切りに東北の被災地支援を開始した。その後も全国の自然災害の被災地を中心に訪問を続け、走行距離は11万キロに及ぶ。「東北支援のスタートの地・釜石に、震災10年を経て自分がいるのも何かの縁」と大窪さん。児童らが喜ぶ姿に自身も笑みを広げ、健やかな成長を願った。

 

 大窪さんは20年7月からの同起業人の任期を今月末で終了する。これまで地元企業と釜石の魅力を伝える各種商品の開発に尽力してきた。13日には、この1年半の活動報告会を行う予定。

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