2年ぶり根浜にアスリート集結~釜石オープンウォータースイミング~
海水浴客らも見守る中、行われた釜石オープンウォータースイミング=1日、根浜海岸
第5回釜石オープンウォータースイミング(OWS)2021根浜(同実行委主催)が1日、釜石市鵜住居町の根浜海岸特設会場で開かれた。新型コロナウイルス感染防止対策を講じ、2年ぶりに開催。小学4年生から70代まで大会最多の234人がエントリーし、自分の泳力に合わせた距離で完泳とベストタイム更新を目指した。
競技は500メートル、1キロ、3キロ、5キロの種目で、海上に設置したブイを周回するコースで行われた。水温22度、気温27度(午前5時半現在)。午前9時からの競技開始後は、真夏の日差しが照りつけた。波は穏やかで、良好なコンディション。選手らはこれまで積み重ねた練習を糧に持てる力を存分に発揮した。
スタートエリアに向かう選手。通路での〝激励のハイタッチ〟はコロナ対策のため、今年は中止に
勢いよくスタート!海水浴客の熱い視線が注がれる
かまいしSCに所属する熊谷凜音さん(平田小4年)は同大会初参加。500メートルに挑んだ。「海で1回練習はしたけど、やっぱり深くて水の濁りもあるので怖かった。もっと練習してまた出てみたい」と、さらなるレベルアップを誓った。
今大会には、世界ジュニア選手権(15~19歳)日本代表選手に選ばれた高校、大学生ら5人が参加。海外で予定されていた選手権大会はコロナの影響で中止されたが、日本水泳連盟が強化事業の一環で選手を釜石に派遣した。大阪府の太成学院大高2年、岩住宏一郎さん(17)は5キロのトップでゴールし、「波の影響もなく真っすぐ泳げた感じ。課題としている前半のペースアップにも挑戦したが、結構いけた。80点ぐらいの出来」と手応えを実感。「頑張って世界で戦える選手になりたい」と高みを目指した。
競技力強化のため、釜石大会に参加した世界ジュニア選手権日本代表選手ら
海など自然水域での長距離泳でタイムを競うOWSは、2016年の岩手国体で初めて正式競技として採用された。会場となった根浜海岸では、翌17年から国体のレガシー(遺産)を引き継ぐ形で地元主導の大会を開始し、回を重ねる。
大会審判長を務める西原義勝さん(72)=釜石水泳協会会長=は「中高生の参加が増えてきた。県水泳連盟も選手育成に前向き。一般の水泳愛好者の参入も促しながら競技人口の底辺拡大を図り、当初目標の大会参加者350人を達成できれば。選手らの宿泊による観光面の経済効果にも期待したい」と今後を見据える。
県水泳連盟は今大会の成績を基に、今年の三重とこわか国体水泳競技OWS(9月8日、尾鷲市)に出場する本県代表選手を決定。男子は大畠雄太朗さん(不来方高1年)=花巻SF所属=、女子は平賀雛さん(花巻南高2年)=同=が選ばれた。
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