甲子川でアユ釣り解禁 市内外からの太公望で活気づく
今シーズンのアユ釣りが解禁された甲子川
釜石市の甲子川で4日、アユ釣りが解禁された。この日を待ちわびていた太公望たちは、早朝から各ポイントで長い竿(さお)を繰り出し、1年ぶりの引きの感触を味わった。9月中旬ごろまで楽しめる。
例年、7月の第1日曜日が解禁日となる甲子川。今年は天候にも恵まれ、市内外から集まった釣り人らが日の出とともに釣り糸を垂れた。多くが友釣りで、水流を見極めながら狙ったポイントにおとりアユを泳がせ、野アユが掛かるのを待った。
思い思いのポイントで釣り竿を伸ばし、引きを待つ=4日午前11時ごろ
河川漁協のない甲子川では、甲子川鮎釣協力会(安久津吉延会長)に寄せられる協力金や市の助成金などによって稚アユの放流が行われており、今年は5月11日に支流の小川川を含め約300キロの稚魚を放流。解禁日には、大きいもので20センチほどに成長した姿が見られた。
体長約20センチの立派なアユに大満足の笑顔
甲子川のアユは、2016年に岐阜県で開かれた「清流めぐり利き鮎会」の味比べでグランプリに輝いた実績がある。解禁日は県内陸部からの釣り客も多く、「ここは川の水がきれい。日本一の味にも期待」と話す人も。
北上市の菅原謙一さん(66)は、仲間と午前3時40分ごろ現地入り。解禁から10時半ごろまでに約10匹を釣り上げた。「17、18センチぐらいが多い。まずまずのスタート。午前8時前後がよく釣れた」と成魚の手応えを満喫。早めの昼食を取り、後半戦に備えた。
盛岡市の釣り名人も甲子川のアユ釣りを満喫
大槌町の岩間拓さん(42)はアユ釣り歴約20年。甲子川の解禁日には毎年足を運ぶといい、「日が照って水温が上がってきた。昨年よりも(釣果は)いいよう」。午前11時時点で「ちょうど20匹。今晩のおかず」と頬を緩めた。
「ここ2年、天然遡上(そじょう)が少ない」と話すのは釜石市平田の油木由峰さん(50)。解禁日に釣り上げたのも放流アユ。「水量がもっと欲しい。一雨降れば、魚も遡上してくると思う」と期待。アユ釣りのピークは梅雨が明けて気温が上昇してくる8月。20センチ以下の魚も成長し、大きいものは26、27センチぐらいになるという。
県内の主要河川のアユ釣りは1日から順次解禁。釜石市内ではこの後11日に、鵜住居川で解禁される(鵜住居川漁協の組合員証か遊漁券必要)。
釜石新聞NewS
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