復興へ教育現場の取り組み確認〜義家文科副大臣 釜石訪問、児童 生徒らと交流
鵜住居地区の学校建設現場で説明を受ける義家副大臣(左)
義家弘介文部科学副大臣は10日、釜石市を訪れ、仮設の学校や幼稚園、新校舎の建設現場を視察し、震災からの復興に向けた教育現場の取り組みを確認した。就任後、被災地を訪れるのは初めてで、仮設校舎で授業を続けている子どもたちの様子や今後の教育環境の整備に向けた計画を知りたいと、釜石を選択。唐丹小・中、鵜住居小・釜石東中、市立鵜住居幼稚園を見て回った。
唐丹小・中では、仮設校舎が建つ敷地内で建設が進められている新校舎の建設現場を見学し、工事の進み具合について担当者から説明を受けた。児童生徒4人と一緒に給食を囲んで懇談。義家副大臣は日々の仮設校舎での生活や将来の夢などについて尋ね、「大変な経験をしたが、心の原風景として残る震災の記憶も生かし方では財産になる。胸を張り、自分の言葉で語り継いでほしい」と期待した。
唐丹小・中では施設を見学し、児童らと交流した
鵜住居小・釜石東中では児童生徒6人と懇談。義家副大臣は仮設校舎を仮の場所ではなく、大切に使っている様子に感心。東中生徒会長の佐藤繁君(3年)は不自由さをにじませながらも、「自分たちのことを思って作ってくれたもの。借りている立場として感謝を込めて使っていきたい」と思いを伝えた。
震災当時の避難行動や防災の取り組み、「助けられる人から助ける人になりたい」という生徒の思いを聞いた義家副大臣は「困難や助け合い、ぬくもりの意味を知った皆さんが将来の日本、世界のリーダーになると信じている。好奇心を持ってあらゆる分野に挑戦してほしい」とエールを送った。
鵜住居幼稚園では園児が虎舞で歓迎。ハイタッチして和やかに交流した。
幼稚園や小中学校を併設している鵜住居地区の学校建設現場も見学。「学校を中心にした新たな地域について、みんなで話し合い作り上げていくという新しい形の公教育の場が生まれている先進的な地区。集約した施設は少子化の新たな教育モデルになる」と話した。
(復興釜石新聞 2015年11月14日発行 第436号より)
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