釜石・うのスタに集合!高校ラガーマン 交流試合で刺激し合う 地元高校生ら語り部活動も


2026/04/08
釜石新聞NewS #スポーツ

釜石市で開かれた東北復興高校ラグビー交流会=2日、釜石鵜住居復興スタジアム

釜石市で開かれた東北復興高校ラグビー交流会=2日、釜石鵜住居復興スタジアム

 
 高校ラグビーの強豪校が釜石市に集う東北復興高校ラグビー交流会(同実行委主催)は1日から3日までの日程で、同市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアム(通称・うのスタ)など3会場で行われた。4回目となる今回は北海道から九州まで各地の高校に加え、地元岩手県は各校で合同チームを組んで参加。全国20校、約540人が冷たい雨にも負けず、泥だらけになりながら熱い戦いを繰り広げた。
 
 選手たちの出場機会を増やし、できるだけ多くのチームと対戦できるよう、1試合20分のルールで交流試合を実施。うのスタのほか、根浜シーサイド多目的広場、市球技場に分かれ、楕円(だえん)球を追いかけた。
 
悪天候に負けずはつらつとプレーする選手たち

悪天候に負けずはつらつとプレーする選手たち

 
 2日は各校の選抜選手でつくる2チームによるドリームマッチが行われた。冷たい雨が降り続く中、ボールの扱いに苦戦したり思うような動きができずとも互いに声をかけ合い、迫力あふれるプレーを見せた。
 
熱戦!各校の選抜選手によるドリームマッチ

熱戦!各校の選抜選手によるドリームマッチ

 
トライ!一進一退の攻防が繰り広げられた

トライ!一進一退の攻防が繰り広げられた

 
 例年通り、防災学習も実施。町内にある震災伝承施設「いのちをつなぐ未来館」スタッフの川崎杏樹さんが体験を伝えた。さらに今回は、釜石高の生徒らでつくる防災活動グループ「夢団」の語り部活動も。災害への備え、心構えなど大切にしてほしいことを高校生ラガーマンたちに届け、考えてもらう機会にした。
 
防災学習に臨む選手たち。体験談にじっと耳を傾けた

防災学習に臨む選手たち。体験談にじっと耳を傾けた

 
「災害への備えを」と呼びかけた釜石高の生徒たち

「災害への備えを」と呼びかけた釜石高の生徒たち

 
 常翔学園高(大阪市)の南方海至人さん(2年)は、同年代の語り部の話を自身が暮らす地域に置き換えながら耳を傾けた。津波の心配はないが、土砂災害は起こりうると想像。「災害の種類は違っても、その恐ろしさを知った。なめず、油断せず、判断して命を守りたい」と受け止めた。
 
 そんな南方さんはドリームマッチに出場。「みんなうまい。試合で何をすべきか分かっているから、プレーしていて楽しい。このグラウンドで、新しい仲間ができた。ラグビーが好きな者同士、交流できてよかった」と充実感をにじませた。
 
交流試合で強豪校に挑む釜石高の菊池眞暖さん(左の写真)=2日、根浜シーサイド多目的広場

交流試合で強豪校に挑む釜石高の菊池眞暖さん(左の写真)=2日、根浜シーサイド多目的広場

 
 常翔学園高の胸を借り、レベルアップを図ったのは釜石高の菊池眞暖さん(2年)。黒沢尻工業高(北上市)や釜石商工高との合同チームで試合に臨み、「視野が広がり、刺激になった」と目を輝かせた。本格的にラグビー競技に打ち込むのは高校に入ってから。中学3年生の時に活動した特設ラグビー部で、その魅力にハマった。「チームの団結を他の競技より強く感じられた。仲間を信じ、信頼関係を築ける競技だと思う。ノーサイドの精神にも引かれた」と熱を込める。
 
ずぶぬれ、泥だらけでも笑顔の菊池さん(左)、チームメートで同級生の佐藤和希さん

ずぶぬれ、泥だらけでも笑顔の菊池さん(左)、チームメートで同級生の佐藤和希さん

 
「夢団」の語り部として他県の選手と交流する菊池さん(右)

「夢団」の語り部として他県の選手と交流する菊池さん(右)

 
 「普通なら、対戦できない相手」と話し、全国各地からこの地に集ってくれたことへの感謝を口にした菊池さん。「ありがとう」の気持ちも込め、夢団の語り部として「今ある幸せを大切に、精いっぱい生きて」「思っていること、気持ちを言葉にして伝えて」と、競技を通して出会った仲間にそんな呼びかけをした。
 
うのスタに集った高校ラガーマン。応援も元気に

うのスタに集った高校ラガーマン。応援も元気に

 
 交流会は、うのスタが会場となったラグビーワールドカップ2019年日本大会のレガシー(遺産)や、東日本大震災の復興支援を目的として2023年に初開催された。発案者で参加校幹事の代表幹事も務める常翔学園中・高の野上友一校長(67)は「全国どこにいても災害はある。彼ら(参加した選手たち)には15年前に被害があった地域を見て、話を聞いて防災意識を持ってほしい。いざという時、若い力は救助隊として力を出すこともできるから」と期待。「復興のシンボル」と強調するうのスタで、「ラグビーを通してアピールした元気が地域の方たちに届くといい」とも願う。
 
 実行委員長を務めた釜石市ラグビーフットボール協会の小笠原順一会長(66)は強豪校が集う機会を歓迎し、もてなしに力を入れる。「他県のチームの強さを感じ、岩手の各校も刺激を受けたはず」と確信。「継続が大事」と話す野上校長と思いを再共有したようだ。

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