新年度始まる 釜石市役所に21人入庁 市民のため貢献誓う/小野市長 幹部職員に訓示

服務宣誓書を全員で読み上げる釜石市の新規採用職員=1日、辞令交付式
2026年度のスタートとなった1日、釜石市内でも新社会人らがそれぞれの職場で入庁式や入社式に臨んだ。釜石市役所には新規採用職員21人が入庁。小野共市長から辞令を受け取り、市職員としての第一歩を踏み出した。同市は本年度、第6次市総合計画後期基本計画(5カ年)の初年度を迎えるほか、建設中の新市庁舎が完成し9月から稼働する。小野市長は幹部職員への訓示で、今後10年の市発展に必要な施策の3本柱を示し、さらなる尽力を求めた。
新規採用職員の辞令交付式は市役所大会議室で行われた。小野市長が一人一人に辞令を交付後、代表の佐久間洸土(ひろと)さん(23)が先導し服務宣誓。「全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行する」と全員で声を合わせた。小野市長は市政の軸とする「地域医療、子育て、産業振興、教育、防災」について説明。「20年後の釜石をつくるのは皆さん。釜石の将来を担うという覚悟を持って、仕事にあたっていただきたい」と激励した。

小野共市長から辞令を受け取る2026年度新規採用職員

男女21人が釜石市職員として新たな一歩を踏み出す
佐久間洸土さんは同市浜町出身。「地元で働きたい」と考え、「マルチにいろいろなことに関われる市職員」を志望した。辞令を受け、公務員としての責任を自覚。総合政策課に配属された。「まずは与えられたことをしっかりコツコツとやること」と目標を掲げる。東日本大震災時は釜石小の2年生。同5年の兄、祖母と自宅近くの高台に逃げ、津波から命を守った。市職員となった今、「浜の方にも安心して家を構えられるようになれば。魅力あるまちをつくり、人口流出を防ぐことが重要」と将来を見据える。

小野市長の前で宣誓書を読み上げる佐久間洸土さん
生活環境課からスタートする三浦花音さん(20)は新社会人の船出に「心配より楽しみの方が大きい」と期待を高める。「生まれ育った故郷に、市民と一番近い距離で直接的に貢献できるのでは」と思い、市職員の道を選んだ。「市民に寄り添った対応ができる職員に。ぜひ、力添えできれば」と理想像を描く。幼稚園年中の時に震災を経験。まちの復興とともに小中学生時代を過ごしてきた。「昔ほどの活気を取り戻すのは難しいかもしれないが、今ある資源を最大限活用し、まちを盛り上げていければ」。趣味の旅行で見聞も広め、地元に還元していきたいと望んだ。

新社会人として故郷への貢献を誓う三浦花音さん。被災した鵜住居小の新校舎卒業一期生
辞令交付式を終えた小野市長は、新年度スタートにあたり、幹部職員約40人を前に訓示した。新市庁舎へ移転する本年度は「業務の効率化、市民サービス向上への大きな転機」とし、後期基本計画の3本柱▽交流人口拡大▽地域力拡充▽人材育成―を改めて強調。「外部の知恵を釜石発展の力に変える」「地域の自発的な力を引き出す」「持続可能なまちを支える人材を育てる」。これらを念頭に市政運営にまい進するよう促した。指摘される人口減少については「人口の増減だけで判断されるのは不本意。大事なのは『ここに住んで良かった』と、誇りと自信を持って言える釜石であること。住民が満足し、プライドを持って生きられるような施策を考えていく必要がある」と述べた。

小野市長(右上写真)が幹部職員を前に訓示。「釜石発展のストーリー」を描き、必要な施策3本柱を説明した
同市は新市庁舎への移転を好機とし、新たな部局間連携や業務の効率化を図る方針で、保健福祉部を中心とした組織改編を実施。係の統合、新設などで、市民にとって分かりやすい組織体制を構築する。人材育成のため、国などへの職員派遣も実施する。1日時点の職員数は373人(任期付き、再任用含む)。

釜石新聞NewS
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