活動36年 大正琴白百合会 今年も元気に発表会 和・洋の踊り、歌、書とのコラボで観客魅了


2023/10/27
釜石新聞NewS #文化・教育

琴城流大正琴「白百合会」発表会~懐かしのメロディーに心踊らせて~

琴城流大正琴「白百合会」発表会~懐かしのメロディーに心踊らせて~

 
 釜石市で活動する琴城流大正琴の白百合会(鈴木琴節永代表、会員8人)は14日、大町の市民ホールTETTOで秋恒例の発表会(市民芸術文化祭参加)を開いた。活動36年目の同会。近年は踊りなどとコラボした華やかなステージが好評で、毎年訪れる観客も多い。今年は約140人が楽しんだ。
 
 指導にあたる鈴木代表と生徒5人が出演。同じ会場で個展を開いた釜石応援ふるさと大使の書家・支部蘭蹊さん(仙台市)の書道パフォーマンスとのコラボ「北の漁場」で幕を開けた。演奏曲は昭和の歌謡曲や演歌、童謡が中心。同会に練習場所を提供する日本キリスト教団新生釜石教会の柳谷雄介牧師らが歌声を重ねて演奏を盛り上げた。
 
復興支援活動でつながる書家・支部蘭蹊さんとのコラボでオープニング

復興支援活動でつながる書家・支部蘭蹊さんとのコラボでオープニング

 
演奏に合わせて歌の披露も。観客も声を重ねる

演奏に合わせて歌の披露も。観客も声を重ねる

 
 同会との共演は6回目という女形舞踊の尚玉泉さんは「川の流れのように」など3曲で観客を魅了した。会の高齢者施設慰問が縁でつながった両者。多くのファンに愛される共演ステージは今回も大好評で、観客からのアンコールにも応え、会場は大いに盛り上がった。
 
 共演の輪はさらなる広がりを見せる。今回は、昨年から入会した木村春美さん(72)が社交ダンスをしている縁で、仲間の高橋道夫さん(73)、姫香さん(74)夫妻と「東京のバスガール」など2曲を大正琴の演奏で踊った。観客は普段、あまり目にする機会の少ないダンスに目がくぎ付けになった。
 
尚玉泉さんの踊りとのコラボは毎回大人気!盛んな拍手が送られた

尚玉泉さんの踊りとのコラボは毎回大人気!盛んな拍手が送られた

 
社交ダンスとのコラボは新たな試み。会場は一層華やいだ

社交ダンスとのコラボは新たな試み。会場は一層華やいだ

 
 只越町の佐々木博子さん(80)は毎年、同発表会に足を運ぶ。「大正琴は音色がいい。年を重ねても頑張っている皆さんに元気をもらう。蘭蹊さんの書も大好き。家にもいっぱいあります」と文化の融合を楽しんだ。
 
 同会会員は60~80代の女性。月に2回、新生釜石教会で稽古を続ける。60歳を過ぎてから大正琴を始めたという会員(81)は「発表会の数だけはこなしている」と笑い、「今日も皆さんの協力でいい演奏ができた。お客さんもたくさん聞きに来てくれて励みになる」と喜んだ。「みんなで一緒に演奏できるのが一番の楽しみ。体が続く限りはやっていきたい」と女性会員。
 
日ごろの稽古の成果を発表する白百合会の会員。釜石の音楽文化発展の一翼を担う

日ごろの稽古の成果を発表する白百合会の会員。釜石の音楽文化発展の一翼を担う

 
 震災後、ボランティア関係の仕事も経験した鈴木代表は「何倍もの知り合いができた。多くの人とつながり、コラボの機会も増えている。観客も私たちも楽しめる発表会になってきた」と協力者に感謝。コロナ禍で控えていた慰問活動も徐々に再開する予定で、今後の活動への意欲をにじませた。
 
1曲終わるまでに書き上げた支部さんの作品。下段は震災後の支援活動で書き残した言葉。原点に立ち返って記した

1曲終わるまでに書き上げた支部さんの作品。下段は震災後の支援活動で書き残した言葉。原点に立ち返って記した

 
発表会には約140人が来場。心豊かな時間を過ごした

発表会には約140人が来場。心豊かな時間を過ごした

釜石新聞NewS

釜石新聞NewS

復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。

取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム


釜石のイベント情報

もっと見る

釜石のイチ押し商品

商品一覧へ

釜石の注目トピックス