釜石の魅力 ジェラートで発信、季節の味を限定で「魚河岸テラス」1階に開店〜酒かす・みそ・果実など素材に、地域の事業者と連携開発


2020/06/12
復興釜石新聞アーカイブ #産業・経済

番屋風の店構えのショップでバリエーション豊富なジェラートを販売。試食した女性たちも大満足の笑顔♡

番屋風の店構えのショップでバリエーション豊富なジェラートを販売。試食した女性たちも大満足の笑顔♡

 

 釜石の特産品をジェラートで発信!! 釜石市のにぎわい創出施設「魚河岸テラス」1階に5月30日、地元の味とコラボしたジェラート店がオープンした。指定管理者のかまいしDMCが運営する。市内の事業者の協力で開発した商品は、材料に各社製造の飲料や加工品を用いた、ご当地感あふれる一品。釜石の新たな食の魅力を内外にアピールする。

 

 「魚河岸ジェラート部」の名称で営業を開始した同店は、施設来館者からのカフェタイム(午後2時~夕食時)営業を望む声を受け、同社が直営店として開設。「地域の事業者とできるだけ接点を持ちたい」との思いから、地元の特産品を味のベースにしたジェラート販売に乗り出した。

 

 商品は常時、約10種類を用意。浜千鳥の酒かす、藤勇醸造の甘糀(こうじ)、味噌(みそ)おこし、橋野果実のブルーベリージュース、ルバーブ(野菜)ジャム―などを使った個性豊かなメニューがそろう。季節限定メニューとして今は、春の「ばっけ味噌(藤勇みそ使用)」、夏の「はまゆりエール(釜石振興開発・特産ビール入り)」も並ぶ。

 

 29日は報道向けの発表会が開かれ、関係者が試食した。中村家の「いくら醤油(じょうゆ)」味を試食した同市地域おこし協力隊の山崎緑さん(29)は「イクラが弾けた後の濃厚な香りや風味が感じられる。甘塩っぱさがマッチし、さわやかな味わい」と好評価。

 

 自社の「大吟醸」「梅酒(酒入り)」がジェラート商品になった浜千鳥の佐々木敬統括部長(61)は「大吟醸らしいやさしい香りと酒かすのコクが出ている。梅酒は漬け込んだ後の梅の実も刻んで入れてもらった。イメージ以上の仕上がり。大人のデザートとして楽しんでほしい」と喜んだ。

 

右が「大吟醸」と「梅酒」、左が「いくら醤油」と「味噌おこし」

右が「大吟醸」と「梅酒」、左が「いくら醤油」と「味噌おこし」

 

 かまいしDMCの河東英宜取締役事業部長は「試食会を重ねてきたが非常に評判がいい。今後は季節ごとに新たな味も加えていきたい。釜石観光の名物にもなっていけば」と期待を込める。

 

 ジェラートの価格はいずれもシングル280円、ダブル480円、トリプル680円(税込み)。コーヒーメニューも販売する。開店時間は午後2時から同4時まで(月曜定休)。

 

(復興釜石新聞 2020年6月6日発行 第889号より)

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