「前進前心!」アピール〜よしもと芸人 間寛平さんら「みちのくマラソン」、復興スタジアムにゴール


2019/08/22
復興釜石新聞アーカイブ #地域

ゴール後、住民らと触れ合った間さん(左から4人目)

ゴール後、住民らと触れ合った間さん(左から4人目)

 

 東日本大震災の被災地に元気を届けようと、タレントの間寛平さん(70)ら吉本興業の芸人がたすきをつなぎ、福島・宮城・岩手3県を駆け抜ける「RUN FORWARD KANPEI みちのくマラソン」が9日、最終日を迎え、ラグビーワールドカップ(W杯)の会場となる釜石市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムにゴールした。

 

 この日は、間さんがトップバッターを務め、陸前高田市の道の駅高田松原(9月にオープン)を出発した。道中、本県在住のお笑いコンビ「アンダーエイジ」の熊谷由輔さん(37)と結城多聞さん(37)にたすきをつなぎ、車での移動も挟みながら大船渡市へ。3月に全線開通した三陸鉄道リアス線に乗車し、車内から復興の様子を見ながら釜石市に入った。

 

 午後0時半近くに鵜住居駅に到着。降り立った間さん、お笑いコンビ「サバンナ」の八木真澄さん(45)、市川こいくちさん(38)らは釜石祈りのパークに立ち寄り、犠牲になった人たちに黙とうをささげた。

 

 その後、間さんと八木さんが、約100人が待つゴール地点・同スタジアムへ出発。最後は、「寛平さんラストー」と声援を受けた間さんが、ラグビーボールを抱えてゴールテープを切り、3県の計約50キロを走破した。

 

 間さんはゴール後、スタジアム内のゴールポストを使い、「かい~の」と自身のギャグを飛ばし、笑いを誘った。2年前にも周辺を訪れていて、「当時は何もなかったのに、立派なのができたな。みんなでW杯を盛り上げよう」と呼び掛け。3県の復興については「年々町並みが変わり、新しいまちをつくろうとしているのが分かる。前向きな心を持って前に進もう。前進前心!来年もできるならやりたい。待っといてください」とエールを送った。

 

 箱崎町で被災し、甲子町に生活の拠点を移した萬真知子さん(44)は、長女陽菜ちゃん(4)とゴールを見守った。「毎年走って元気づけてもらっているので、応援に来た。いくつになっても衰えないチャレンジ精神に感動」と笑顔を見せた。

 

 同マラソンは2012年に始まり、今年で8回目。7月27日に福島県相馬市を出発し、十数人のよしもと芸人がたすきをつないだ。

 

(復興釜石新聞 2019年8月17日発行 第816号より)

 

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