形はラグビーボール、カボチャでワールドカップ盛り上げ〜鵜住居町田郷の遊休農地に植え付け、釜石市農業委員会「特産品に」


2018/06/01
復興釜石新聞アーカイブ #地域

「農地の日」にちなんだ活動を展開した農業委員ら

「農地の日」にちなんだ活動を展開した農業委員ら

 

 釜石市農業委員会(二本松誠会長)は21日、鵜住居町田郷の遊休農地でカボチャの苗の植え付けを行った。今回植え付けたのは「ロロン」「白栗(しろぐり)」という品種で、どちらもラグビーボールのような形をしたカボチャ。来年に迫ったラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催の機運醸成を農業面からも後押しする。

 

 県農業会議が2013年に設定した「農地の日」(7月15日)にちなんだ取り組み。釜石市では農地の有効活用、景観保全を狙いに、市内各地にある遊休農地でソバ栽培などを試みてきた。16年から今回と同じ農地(約10アール)で品種の異なるカボチャを栽培。昨年は夏にロロンを植え付け、晩秋に収穫したが、台風の影響やシカによる被害があり、収量は目標の8割程度だった。

 

 今回はW杯開催時に活用できるよう、植え付けを春、収穫を夏と作業の時期を変えて再挑戦。上品な甘さと滑らかな舌触りが特徴のロロンのほか、ほくほくした食感と甘い味わいで日持ち性の高い白栗の2種類を植え、一定の収量確保や品質などを調査する。

 

 この日の作業には委員ら15人が参加。甲子町の農業、佐々木四郎さん(72)が育てた2種の苗計80株を植え付けた。

 

実りに期待を込めながらカボチャの苗を植え付けた

実りに期待を込めながらカボチャの苗を植え付けた

 

 佐々木さんは自身のビニールハウスにも2種を植え付けており、水やりなど管理されたハウスと露地栽培での収量、品質の違いを確認するのを楽しみにする。マスクメロン、イチゴ、トマト、ホワイトアスパラなども育てていて、「農業は、ぼけ防止にいい。普通にやるより、いろいろ試して面白おかしく楽しみたい」と笑った。

 

 二本松会長(54)によると、ロロンは昨年の特産品販売イベントなどで試食してもらい、味の評価は上々。今年も生産を楽しみにする声もあり、「ユニークな形のカボチャを飾ってもらえれば、いい宣伝になる。ラグビーの盛り上げ、釜石の特産品につなげたい」と協力者の増加を期待した。

 

 今後は協力して間引き作業などを行い、7月下旬から8月に収穫する予定だ。

 

(復興釜石新聞 2018年5月23日発行 第691号より)

 

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