完成楽しみ「鈴子広場」、新しい遊具や築山整備〜来年度中の着工、完成目指す

復興釜石新聞2020/09/01

修正案へ意見を聞いた3回目のワークショップ=中妻地区生活応援センター

修正案へ意見を聞いた3回目のワークショップ=中妻地区生活応援センター

 

 釜石市は、震災後、仮設飲食店用地となっていた鈴子町の公園「鈴子広場」(0・4ヘクタール)の復旧整備事業を来年度にかけて行う。市街地における憩いの場、遊び場確保の観点から、市民の意見を設計に反映させるためのワークショップ(WS)を6月から開催(全3回)。最終日の22日は、これまで出された課題解決策のアイデアを盛り込んだ設計案が示され、メンバーからさらに意見を聞いた。今後、具体的設計を進め、来年度中の着工、完成を目指す。

 

 「みんなでつくる鈴子広場」と題したWSには、公募で集まった小学生以下の子どもを持つ親や地元町内会員など12人が参加。1、2回目は現地を見学しての課題の洗い出し、解決策のアイデア出し・検討などを行い、市が示した計画素案への意見を聞いてきた。

 

 3回目の22日は、参加者から出された意見を基に修正した案について協議。設計を請け負う八州(本社・東京都)の担当者とオンラインでつなぎ、修正内容の説明を受けた後、2グループで再度、検討を行った。

 

 計画では、園内を5エリアに分類。岩手銀行側は、震災復興支援で民間企業により2013年に整備された複合遊具や健康器具があることから、それらを生かしつつ、新たな遊具を導入。「運動広場」「遊具広場」とエリア分けし、遊具広場には、要望のあった柵で区切った乳幼児向けスペースも確保する。

 

 薬王堂側は、緑地を生かしたエリアに。現在あるステージは撤去し、「築山広場」を整備。築山の周りには遊歩道や多目的デッキ(イベント時は簡易ステージとして利用)を設ける。震災殉職消防団員の顕彰碑周辺は「やすらぎの広場」とし、園内にある既存の像やモニュメントを移設。中心部に位置する噴水(現在は休止中)周辺は「中央広場」とし、再整備する予定。

 

1993年に供用開始した鈴子広場。28年ぶりに新たな姿に生まれ変わる

1993年に供用開始した鈴子広場。28年ぶりに新たな姿に生まれ変わる

 

 WSの意見を受け、園内にはあずまや、ベンチを複数設置。サクラなど季節を感じられる樹木は残し、残りは伐採。すっきりとした景観を作る。子どもたちの安全を考え、運動、遊具、中央の3広場には土素材のダスト舗装を採用する。駐車場は仮設店舗に利用されていた両サイドのスペースに整備。幼稚園などの中型バス、障害者用の駐車スペースも確保する。

 

 修正案に対し参加者からは、築山の遊び場としての活用法やバスケットゴールの設置など選定遊具に関する意見、多目的トイレのおむつ交換台の耐加重、駐車場の一方通行への要望も出された。噴水については「夏場の暑さ対策であれば、代わりにミスト的な設備も効果的ではないか」という意見もあり、噴水を残すかどうかは今後の検討事項となった。

 

 小学4年生の子どもを持つ小佐野町の及川佳奈子さん(44)は「地元住民や障害者の視点も取り入れ、素敵な公園ができそう。自然に親しみながら安全に利用できる場所になれば。完成が楽しみ」と期待。鈴子町に住む高橋光子さん(72)は「地元町内会は高齢者が多い。子どもの遊び場だけではない要素も入れられたのは良かった。鈴子は公民館がないので、住民活動の場としても利用できれば」と願った。

 

 市のニーズ調査で、子育て中の保護者が充実を望む支援策の1位は「子どもが安心して遊べる場所」。今回のWSは、市が子育て支援の重点プロジェクトの一つに掲げる「遊び場開拓」の取り組み第1弾となった。

 

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