老いも若きも健康謳歌、W杯レガシー胸に ひた走る〜鵜住居復興スタジアム会場に、第46回釜石健康マラソン大会


2020/10/29
復興釜石新聞アーカイブ #スポーツ

少年、ベテランが入り乱れて3・2キロのスタート

少年、ベテランが入り乱れて3・2キロのスタート

 

 第46回釜石健康マラソン大会(釜石市体育協会、市陸上競技協会、釜石市主催)は10日、鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムと周辺で行われた。大会が行われた午前中はあいにくの曇り空となったものの、幼児から80代まで173人のランナーと家族ら約500人が子どもの成長と健康を喜び合った。

 

 これまで会場としてきた甲子町松倉の市球技場から、今回初めて鵜住居復興スタジアムに移して行われた。この日午後に行われるラグビーワールドカップ(W杯)日本大会開催1周年記念試合を前に、スポーツと健康を謳歌(おうか)する舞台となった。参加者は市内、周辺の沿岸地域、県内外から集まった。

 

スタート直後の緩い上り坂では余裕いっぱい

スタート直後の緩い上り坂では余裕いっぱい

 

 開会式で市体育協会の菊池達男理事長が「ここで昨年、W杯が開かれた。レガシー(遺産)の場で元気に走った喜びの記憶が残るよう願う」とあいさつ。審判長の菊池信男市陸協理事長が新型コロナウイルス対策を呼び掛け、コースや注意事項を伝えた。市スポーツ推進委員の蓮見純子さんがストレッチなど準備運動を指導し、午前9時15分から順次スタートした。

 

 すべてのコースがスタジアムを1周し、鵜住居川河口と長内川南側の市道で折り返した。スポーツクラブの少年らはそろいのユニホームで出場。沿道では家族や仲間が声援を送った。幼児の部と対抗リレーはスタジアムの芝のグラウンドで行われた。キャラクターの着ぐるみ、仮装のランナーは観客の笑顔を誘った。

 

 沿道で妻勝子さん(79)=と共に孫の大里直輝君(鵜住居小3年)を応援したのは鵜住居町日向の大里利男さん(82)。「元気に育ってくれた。コロナ(問題)で、気軽に人と行ったり来たりできない。きょうは外の行事だから大丈夫だろう」と心置きなく声援を送った。

 

 小学校5・6年男子の部で1位となったFC釜石の山口悠貴君(甲子小6年)は「サッカーを始めて4年目。走るのは得意。きょうは調子が良かった」と、仲間と健闘をたたえ合った。

 

宮城県の高橋さん(右)はトレードマークのハワイアンスタイルで完走した

宮城県の高橋さん(右)はトレードマークのハワイアンスタイルで完走した

 

 ハワイアン・スタイルで出場したのは宮城県柴田町の高橋光春さん(67)。車で3時間半かけて駆け付け、3・2キロを23分20秒で完走した。20年前、生活習慣病(コレステロール値や脂肪肝)の診断に走り始めた。減量に成功し、体も引き締まった。東北各地のレースに出場し、ハワイでも走った。「初めての場所なので、ゆっくり景色を見ながら走った。福島県浪江町に復興支援で行ったこともあるが、胸が痛む状況だ。同じ大震災の被災地でも、鵜住居の方が穏やかに感じる」と印象を語った。

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