暮らしを支える ライフライン〜災害時の拠点施設に建て替え、釜石市水道事業所 新庁舎完成、窓口業務23日から開始

2016/05/26|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

以前と同じ場所に建て替えられた市水道事業所の新庁舎

以前と同じ場所に建て替えられた市水道事業所の新庁舎

 

 釜石市が建て替えを進めていた新町の市水道事業所庁舎が完成し、17日に竣工(しゅんこう)式が行われた。新庁舎は災害時に拠点施設として機能できるよう耐震性を強化したほか、多目的トイレの設置や窓口など来客スペースを広くするなど快適な利用に配慮。水道料金の支払いなど窓口業務を含む水道関連業務は23日から開始する。

 

 旧庁舎は1971年度に建設された。老朽化が進む中、東日本大震災の激しい地震の揺れで内壁や外壁、基礎部分などに著しいひび割れや損壊が生じ、建て替えを決定。昨年8月に着工し、業務は上中島町の仮設事業所で行ってきた。建て替え事業費は約2億2千万円。

 

 新庁舎は鉄骨造り一部2階建てで、延べ床面積は613平方メートル。災害時の拠点となる施設にするため耐震構造を採用。停電時は隣接する中央管理棟の自家発電設備から電気の供給ができるようになっている。

 

 主な施設は1階に事務室や来客窓口など、2階には会議室、大書庫などを配した。旧庁舎より多少狭くなったが、職員(臨時を含め16人)が迅速、的確に業務を進め、災害などの緊急時においても効率的に対応できるよう配慮。窓口などの来客スペースは以前より広くし、来客用駐車場も6台分を確保した。車いすのまま入れるスペースなどを備えた多目的トイレを建物の入り口近くに設置。気軽に利用してもらえるよう配慮した。

 

 施工の八幡建設(八幡康正社長)が主催する竣工式には、工事を発注した野田武則市長ら関係者約30人が出席。神事で野田市長らが玉串をささげ、完成を祝った。

 

 市の水道事業は1949年に創設して以来、区域拡張や未普及地域解消を進め、現在ではほとんどの地区で水道を利用できるようになっている。震災では多くの水道施設が被災したが、水道工事業者らの支援により早期に復旧。現在の復旧事業にも遅滞なく取り組んでいるが、今後の水道事業は老朽化した施設が急速に増える一方で、収益が減少するという厳しい事業運営が予想される。

 

竣工式であいさつする野田武則市長

竣工式であいさつする野田武則市長

 

 野田市長はあいさつで「将来にわたり安心して利用していただける水道を実現していくため、サービスの向上と事業運営の効率化により市民の信頼に応えていきたい。一日も早く復興を果たすため、今後も変わらぬ支援と協力をお願いする」と期待。祝辞を述べた市水道工事業協同組合の佐野雅弘常務理事は「水道は暮らしと仕事を支える重要なライフライン。支える一翼を担う団体として技術向上に励んでいく」と気持ちを新たにした。

 

(復興釜石新聞 2016年5月21日発行 第488号より)

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