端午の節句 はためく大漁旗〜伝統行事「陣屋祭り」、東前尾崎「復興はここから」を合言葉に


2016/05/12
復興釜石新聞アーカイブ #地域

色とりどりの大漁旗の下で交流を楽しむ地域住民ら

色とりどりの大漁旗の下で交流を楽しむ地域住民ら

 

 釜石市の浜辺の地域で端午の節句(こどもの日)に古くから行われてきた伝統行事「陣屋祭り」が5日、東前町の「はまっこ児童公園」で開かれた。東日本大震災で途絶えたが、一昨年に岩手大学の協力で復活し、今年で3年目。高さ15メートルほどの支柱を中心に掲げられた約100枚の大漁旗は風が吹くと一斉にはためき、祭りを活気づけた。

 

 東前町内会(佐藤和夫会長、45世帯)と浜町・尾崎町内会(西村征勝会長、30世帯)が主催。この日は早朝から、陣屋祭りをよく知る50代から86歳までの地元住民が準備作業に取り組み、色とりどりの大漁旗は釜石湾を一望するように広がった。

 

 公園ではホタテ、イカ、タケノコなどが振る舞われた。子どもたちはブランコなど公園の遊具や輪投げなど遊びに夢中。地元住民のほか、被災し地域を離れている人も足を運び、互いの近況を話しながら旧交を深めていた。

 

 仙台市の関陽斗君(北中山小6年)、星斗君(同4年)、夢月ちゃん(3)兄妹は東前町の祖父母と過ごそうと、毎年大型連休に釜石を訪れている。野田町のみなし仮設住宅で暮らす、いとこの玉木里空君(釜石小2年)、那奈さん(同1年)兄妹と、「こどもの日」に会えるのも楽しみの一つ。星斗君は「みんなで食べたり遊んで楽しい」と笑った。

 

 祭りに欠かせない大漁旗は津波で流されたが、岩手大の協力で大船渡市三陸町の崎浜公益会から借り受けることができ、復活につながった。その大漁旗は昨年、両町内会に寄贈。両地区を結び付けた岩手大の広田純一農学部教授も学生6人とともに参加し、祭りを楽しんだ。広田教授は楽しそうに話す住民らを見つめ、「住民が顔を合わせる機会をつくること、普段住んでいない子育て世代が集まることが、今後のコミュニティー再生には必要」と話した。

 

 両町内会は「復興はここから」を合言葉に、広域で連携し地域活性化に取り組んでいる。西村会長は「こういった祭りを通じて隣近所が仲良く、顔をつなげることがこれからの自活、地域づくりにつながると思う」と期待した。

 

(復興釜石新聞 2016年5月7日発行 第484号より)

 

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