思い出胸にUターン、釜石駅 SLに観光客群がる


2015/08/24
復興釜石新聞アーカイブ #地域

「SL銀河」をバックに笑顔で記念写真におさまる家族連れ=16日、釜石駅

「SL銀河」をバックに笑顔で記念写真におさまる家族連れ=16日、釜石駅

 

 お盆を古里や行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュは16日、ピークを迎え、各地の駅は大きな荷物を抱えた家族連れなどで混雑した。JR釜石駅ではこの日、花巻行きの「SL銀河」も出発。ホームで出発を待つSLに大勢の観光客らが群がり、盛んにカメラのシャッターを切っていた。

 

 午前10時15分発の盛岡行き快速「はまゆり」。乗客らの目は、隣のホームに並んだSLにくぎ付けとなった。大槌町の母親の実家でお盆休みを過ごした東京都大田区の中学1年、古平颯稀君(12)は「きれいな海で遊べて楽しかったけど、SLにも乗ってみたかったな」と残念そう。

 

 一方、釜石市平田の実家でお盆を過ごした矢巾町の鈴木由美さん(33)=旧姓上野=は、長男大尊ちゃん(4)と次男絆太ちゃん(2)の手を引いてSLへ。「去年から乗せる約束をしていて、やっと切符が取れました」と由美さん。夫は車で遠野まで追いかけるという。

 

 釜石市中妻町の北條祐吾さん(40)は妻ナタリーさん(35)、長男空ちゃん(3)、次男太陽ちゃん(8カ月)、ナタリーさんの父ミラスキー・ロイスさん(67)と共にSLに乗り込んだ。ナタリーさんは釜石市内の高校で英語の講師を務め、震災後に自動車整備士の祐吾さんと知り合って結婚。ロイスさんは米国出身で現在はハンガリーで暮らしており、釜石を訪れるのは初めてという。

 

 「いつか(SLに)乗りたいと思っていた。パパが来たので、いいタイミング」と祐吾さん。ナタリーさんは満面の笑顔で「すごい、かっこいいー」と初めて乗るSLに興奮していた。

 

 JR釜石駅によると、Uターンラッシュは15日から始まり、午前と午後の盛岡行きの快速列車や普通列車もほぼ満席となった。16日も快速列車はほぼ満席。SL銀河は家族連れなど約70人を乗せ、花巻に向かった。

 

(復興釜石新聞 2015年8月19日発行 第411号より)

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