仮設住民を眼科検診 視界を広げ、明るく前向きに〜石川県の金沢医大 教授ら10人ボランティアで

2015/08/06|カテゴリー:復興釜石新聞 医療・健康

仮設住宅の住民を対象に金沢医大が実施した眼科の無料検診

仮設住宅の住民を対象に金沢医大が実施した眼科の無料検診

 

 石川県の金沢医科大は7月26日から30日まで、釜石市内の仮設住宅で暮らす人を対象にした無料の眼科検診を大町の青葉ビルで行った。同大の復興支援の一環で、釜石市が共催。2012年6月から釜石のぞみ病院での白内障手術を支援している同大眼科学講座の佐々木洋教授(52)ら医師、検査技師ら10人が専門器具を使い、角膜の状態や網膜の疾患、白内障、緑内障の症状の有無などを調べた。

 

 甲子町の仮設住宅で暮らす菊池昭さん(78)は27日に検診を受け、「眼科は長い間行っていない。白内障と診断、手術も勧められた」と驚いた様子。市内の眼科に通院しているという妻のみさ子さん(76)は「やらない種類のいろいろな検査があり、目の状態がより分かった。(昭さんの)白内障も分かり、来てよかった」と話した。

 

 対象は仮設住宅で暮らす65~85歳の約600人だが、受診したのは26日が約80人、27日は約60人。佐々木教授によると、約9割の人が白内障など何らかの問題を抱えており、うち4割ほどは手術が必要な状態だった。中には緑内障の疑いのある人も。白内障による視力低下はゆっくりと進行するため、「老眼、歳のせい」などと放置してしまうケースも少なくなく、免許更新時に初めて見えないことに気づく人もいるという。

 

 毎月1回釜石を訪れ、白内障の手術を行っている佐々木教授は「本当は手術が必要な状態なのに眼科を受診していない、症状を自覚していない人がまだまだいると思われる」と指摘する。手術の進歩は目覚ましく、短時間で安全に行うことができるという。「目の見え方で生活の質が変わる。気持ちが落ち込んでいる人が、視界が広がり見えるようになれば、明るく生きる力につながると思う。(手術は)釜石でもできるので、60歳になったら1度は眼科で検査を受けてほしい」と呼びかける。

 

(復興釜石新聞 2015年8月1日発行 第407号より)

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