釜石勢 3回戦は明暗、夏の高校野球 岩手大会

2015/07/21|カテゴリー:復興釜石新聞 スポーツ

 第97回全国高校野球選手権岩手大会第6日の15日は3回戦が行われ、釜石勢の2校は明暗を分けた。釜石商工は金ケ崎町の森山総合運動公園球場で福岡工と対戦。14―4(六回コールド)で圧勝し、2戦連続のコールド勝ちで4回戦に進んだ。一方、花巻市の花巻球場で久慈工と対戦した釜石は4―5と競り負け、昨夏に続き3回戦で涙をのんだ。ベスト16に駒を進めた釜石商工の4回戦は18日、花巻球場で一関工と対戦する。

 

釜石商工 2戦連続コールド勝ち 福岡工を圧倒

 

釜石商工ホームイン

二回2死から5番大丸広希が右翼へ2点本塁打を放ち、菅原昌也⑧に迎えられてホームイン。9─0とし、ほぼ勝負を決める

 

▽3回戦(森山球場)
福岡工
002020 4
18100 4x 14
釜石商工
(六回コールド)

 

(福)土屋―五日市
(釡)中村、菅原―菊池健
▽本塁打 大丸(釡)
▽三塁打 三浦2、菊池健(釡)
▽二塁打 小笠原、菅原(福)鈴木、川向、菅原(釡)

 

 釜石商工は福岡工の主戦に17安打を浴びせ大勝。2年前の夏以来のベスト8を目指す。
 初回、主将三浦潤太(3年)の右前適時打で先制。二回は打線がつながり、打者一巡の猛攻で圧倒。長短の連打にバントを絡めて6点を加えた後、2死から5番大丸広希(3年)の2点本塁打で9─0とし、ほぼ勝負を決めた。

 

 三回、五回と福岡工に2点ずつを返されたものの、六回は5長短打で4点を加えゲームセット。最後は1死満塁の場面で、菊池健太郎(2年)が〝サヨナラ打〟を中前に弾き返した。

 

 二回の攻撃は圧巻だった。先頭の大丸が左前打で口火を切り、2安打に2つのバントを絡め2点を追加。さらに4連打で4点を加えた後、大丸の豪快な一発が飛び出した。

 

 「ともかく、つなごうと打席に入った」と大丸。カウントを取りにきたインコース低めの直球を振り抜くと、打球はライナーで右翼スタンドへ。練習試合を含め高校通算5本目、公式戦では3本目の本塁打となった。

 

 初戦で本塁打を放った三浦主将は、この試合も2本の三塁打を含め3安打3打点の大活躍。しかし、派手なバッティングより、「守備からリズムをつくれた」と喜ぶ。初回の守りで、先頭打者を四球で出したあと、強烈な内野ゴロを二塁手の鈴木孝輔(2年)が好捕し併殺に。このファインプレーが釜石商工に流れを引き寄せた。五回の守りでは、4点目を奪われた後、なおも満塁のピンチをけん制死でしのぐ場面もあった。

 

 サヨナラ打を放った9番の菊池は、小学校(双葉)で捕手、中学(釜石)では三塁手、高校で捕手に戻った。「自分の役目は1番につなぐこと。バッティングで投手を助けたい」という気持ちが殊勲打となった。

 

2戦連続のコールド勝ちに沸く釜石商工の応援スタンド

2戦連続のコールド勝ちに沸く釜石商工の応援スタンド

 

 これで2試合連続のコールド勝ち。しかし久保田達也監督は「決めるところで決められないのがウチの弱さ。さらに勝ち上がるには修正が必要」と手を緩めない。「ともかく勝てたことが一番の収穫。また挑戦できることがありがたい。厳しい相手となる今後は、失点は覚悟。打ち勝たなくては」と次戦をにらむ。

 

釜石高校 久慈工に逆転負け 終盤の好機行かせず、無念

 

スタンドの応援団にあいさつする釜石高ナイン

接戦を落とした悔しさを胸に、試合終了後、スタンドの応援団にあいさつする釜石高ナイン

 

▽3回戦(花巻球場)
久慈工
000002300 5
002020000 4
釜 石
(久)中村彪―種綿
(釡)前川、佐々木瑞―西沢

 

▽三塁打 奥村(釡)
▽二塁打 西沢2(釡)

 

 釜石は五回まで4―0と優勢に試合を進めながら、先発投手のアクシデントもあり、その後5点を奪われ逆転負けを喫した。

 

 三回、1死二塁から2番奥村颯吾(2年)の右中間三塁打で先制。3番西沢和哉(3年)の右前打で2点目を挙げた。

 

 五回には1死満塁から5番佐々木紘也(3年)が中前に弾き返して3点目。なお満塁の場面で6番菊池勇貴(2年)の内野ゴロの間に佐々木瑞貴(3年)がホームを陥れ4点目を挙げた。

 

 しかし、六回から久慈工の反撃に遭い、2点を返される。七回には先発前川柊哉(3年)が右ひざ付近に打球を受けて負傷するアクシデントも重なった。1死二、三塁とされた後、初戦で完投勝利したエース佐々木瑞が継投したが勢いを止められず、4―5と逆転された。

 

 粘る釜石は八回に2死満塁、九回も1死二、三塁と久慈工に詰め寄ったが、併殺で万事休した。

 

 3安打1打点と活躍した捕手の西沢和哉主将は「もっと(投手の)良さを引き出したかった。後輩にはこの悔しさを晴らしてほしい」と無念をにじませた。

 

 佐々木偉彦監督は「決勝で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、練習も試合と同じ集中力で取り組むよう指導してきた。まだ、徹底できる」と”次”を見据えた。

 

 野球部父母会は50人が応援。残念な結果に終わったものの、前川紀崇会長(46)は「元々粘り強いチーム。集中力が高まり、きょうも力を出し切った」と選手をたたえた。

 

 スタンドには野球部OBらも応援に駆け付けた。初戦に続き声をからした岩切大河さん(22)=仙台大4年=は「高校の体育教師になり、野球を指導したい。つい最近、母校で教育実習した。(勝利への)思い入れは強い」と後輩ナインの健闘を祈った。

 

 釜石市出身の柏舘信夫さん(86)は妻京子さん(81)と、2002年に花巻市に移り住んだ。バックネット裏の最前列に陣取り、胸には高校野球のシニアフリーパス。「花巻で戦う釜石の試合だけ見に来る。もう少し、釜石の子どもたちを見ていたい」と、3回戦も突破した釜石商工の快進撃に期待する。

 

(復興釜石新聞 2015年7月18日発行 第403号より)

 

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