EXILE サプライズ ダンス指導、釜石東中生と「ライジング・サン」〜8月新スタジアムで披露、ラグビーW杯へ


2018/05/07
復興釜石新聞アーカイブ #文化・教育

EXILEの2人を囲んで「東中イエーイ」と笑顔を広げる生徒たち

EXILEの2人を囲んで「東中イエーイ」と笑顔を広げる生徒たち

 

 来年のラグビーワールドカップ(W杯)に向け釜石市鵜住居町で整備が進む「釜石鵜住居復興スタジアム」(仮称)で8月に行われるオープニングイベントを盛り上げるプロジェクトが24日、釜石東中(佐々木賢治校長、生徒117人)で始動した。元気なダンスでW杯を盛り上げる――。そんな生徒たちをサポートしようと、人気ダンス・ボーカルグループEXILE(エグザイル)のUSA(ウサ)さんとTETSUYA(テツヤ)さんが同校をサプライズ訪問。大喜びの生徒らにダンスを指導した。生徒はこれから約3カ月間、インストラクターの訪問指導や体育の授業で練習に取り組み、8月のイベントで踊る。

 

 EXILEメンバーが東日本大震災被災地を回り、子どもたちに元気と夢を届ける「ダンスで日本を元気に!夢の課外授業」の一環。新スタジアムのこけら落としとなる8月19日のイベントで同校生徒たちと一緒にパフォーマンスを披露する。

 

 24日、体育祭に向けて「東中ソーラン」の練習を終えた全校生徒の前に、EXILEの2人がサプライズで登場した。驚きの声を上げる生徒たちに、佐々木校長が種明かし。「みんな、新しいスタジアムでライジング・サンを踊れー!踊るぞー!」と気勢を上げた。

 

 復興支援曲として制作されたEXILEの「Rising Sun」に合わせたダンスパフォーマンス。2人は生徒たちの間に入って振り付けを指導。EXILEのメンバーでも難しいというステップに苦戦する生徒たちに、踊って見せながらアドバイスをした。

 

 ダンスレッスンの後には、2人を囲んでトークセッションも行われた。

 

男子生徒と軽やかに跳ね上がるTETSUYAさん(右)

男子生徒と軽やかに跳ね上がるTETSUYAさん(右)

 

 三浦花音(かのん)さん(1年)は「テレビでしか見たことのない人が突然来てびっくり。本物は迫力があってかっこいい。ダンスはすごく難しいし不安だけど頑張りたい」、小笠原羽美佳(うみか)さん(3年)は「努力しないとできない踊り。練習に励む」と気合十分。中澤天馬君(2年)は「新しくできるスタジアムは地域の誇りになると思う。本番は集まった人が喜ぶような踊りにしたい」、高清水享妥(きょうた)君(3年)は「夢のような時間を過ごせた。本番で全国の人に釜石が元気だと伝えられるよう特訓したい」と声を弾ませた。

 

 「スタジアムで一緒に踊るのを楽しみにしている」と生徒たちに呼び掛けたUSAさん。「振り付けを覚えるのは難しいが、できた時の気持ち良さ、一つの曲で全員とつながれた時の感動はすごい。みんなで踊れるよう頑張ろう」と励ました。

 

 TETSUYAさんは「ダンスと向き合い練習してもらえれば絶対できる。大事なのは途中であきらめないこと」と強調。「震災でつらい思い、いろんな経験をしたまちには葛藤が混在していると思う。そこに復興のシンボル的存在になるスタジアムができる。世界中の人たちに日本はこんなに元気になったんだということを伝えなければ。まちを盛り上げるべく、気持ちを込めて一緒に頑張りたい」と力を込めた。

 

 同プロジェクトは、人材育成に関連した事業を展開する二十一世紀倶楽部(東京)と、EXILEが所属する芸能事務所LDH JAPANなどによる震災の復興支援事業。EXILEメンバーが学校を訪問してダンスを指導し、イベントなどで発表している。12年に始まり、釜石市の大平中など、これまでに3千人超が参加している。

 

野田市長(左)に意気込みを伝えたEXILEメンバーら

野田市長(左)に意気込みを伝えたEXILEメンバーら

 

 USAさん、TETSUYAさん、主催する二十一世紀倶楽部の一木広治事務局長らは同校訪問を前に、釜石市役所の野田武則市長を訪ね、「たくさんの笑顔が生まれるようにみんなと一緒に作り上げていきたい」などと同プロジェクトへの思いを伝えた。

 

 野田市長は「子どもたちがたくましく人生を頑張れるような励ましになる」と力添えに感謝。「W杯開催が決まり、ラグビーのまち釜石のレガシーを次の世代につなげる、大切で大きな機会をもらった。子どもたちと一緒になって元気な釜石を発信してほしい」と期待した。

 

(復興釜石新聞 2018年4月28日発行 第685号より)

 

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