唐丹中学校「学びの部屋」〜講師に感謝の色紙


2018/03/15
復興釜石新聞アーカイブ #文化・教育

唐丹中3年生に囲まれ、閉講を迎えた佐々木さん(前列中央)

唐丹中3年生に囲まれ、閉講を迎えた佐々木さん(前列中央)

 

 唐丹中(千葉伸一校長、生徒35人)の3年生10人を対象とする学習支援教室「学びの部屋」が6日、本年度の講座を終えた。生徒らは、学習支援相談員佐々木初太郎さん(70)に寄せ書きの色紙を贈って感謝した。生徒は全員が市内、県内の高校への進学を目指す。

 

 学びの部屋は、東日本大震災で被災した地域の学習支援活動を続ける一般社団法人子どものエンパワメントいわて(盛岡市、山本克彦代表理事)が主催する。元教員の佐々木さんは、昨年7月から唐丹中を担当した。

 

 同教室は毎週4日間、放課後に開設。3年生は任意で多目的ホールに集まった。受験を目前にした6日、最終講座の後、閉講式が行われた。

 

 千葉校長が感謝を述べ、生徒らは「教えてもらったことを今後に生かす」「温かく、すばらしい言葉を忘れず、高校生活もがんばる」と笑顔で話した。

 

 佐々木さんは戦後生まれて間もなく、旧満州(中国東北部)から父親の故郷大槌町金沢に引き揚げた。東京都で教べんをとり退職。震災に衝撃を受け、翌年帰郷。若者の生業支援を目指す活動を続ける。

 

 佐々木さんは「この生徒たちは小学校低学年で震災を体験し、苦労もしてきたはずだが、学校の先生や地域の人に見守られてすくすく育った。温かく接し、受け入れてくれた生徒に、私の方が感謝したい」と語った。

 

(復興釜石新聞 2018年3月10日発行 第671号より)

 

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