甲子川に「千年橋」開通、港の物流強化へ〜イオンタウン釜石と国道を直結、避難路の利用も想定

復興釜石新聞2018/01/04

中心市街地のにぎわいや釜石港の物流機能強化につながると期待される千年橋を渡り初めする子どもたち

中心市街地のにぎわいや釜石港の物流機能強化につながると期待される千年橋を渡り初めする子どもたち

 

 釜石市の市道港町2号線の道路整備事業が完了し、27日に開通した。甲子川に橋を新設し、港町2丁目(通称・中番庫地区)と国道283号を結ぶ道路。橋の名称は600通を超える応募の中から「千年橋」に決まった。震災後、釜石港ではコンテナ取扱量が増大。復興への取り組みが続く中、資材などを運ぶ大型車両の通行量もいまだに多く、同港へのアクセス道路としての活用や渋滞緩和が期待される。大型商業施設と公共施設を効果的に配置した市中心街の利便性を高めるとともに、中番庫地区からの避難経路の一つとしての利用も想定。同日には開通式が現地で開かれ、野田武則市長ら関係者、地域住民ら約200人が新橋の誕生を祝った。

 

 同事業は港町2丁目から鈴子町地内が施工範囲。長さ91メートル、幅15メートルの橋を新設し、橋に接続する市道220メートルを改良。国道側は交差点を設置するため、丁字路の両側340メートルを改良した。公益財団法人県土木技術振興協会が設計、小澤組が施工し、2013年度に着工。整備に当たり甲子川の洪水時の水位、橋の上を通過する三陸鉄道の高架橋との距離、国道との接道などで厳しい施工条件があり、クリアするため橋げたをできるだけ薄くする「パネルブリッジ」という工法を採用した。サケの遡上(そじょう)などにも配慮しながら工事を進め、4年がかりで完成。不発弾探査などを含め、事業費約24億円をかけて整備した。

 

 橋の名称は8月に市内小・中学校の児童・生徒を対象に公募し、617件の応募があった。選考の結果、大瀧結菜さん(甲子中2年)が寄せた「千年橋」が最優秀賞に選ばれ、名称として採用。「震災で被災した町が復興し、明るい未来に向かって千年先もにぎわい、住民が安全安心に暮らせるように」との願いを込めた。このほか、優秀賞には13件、42人が選ばれた。

 

 揮ごうした橋名板を持つ命名者の大瀧結菜さん(左)、野田武則市長

揮ごうした橋名板を持つ命名者の大瀧結菜さん(左)、野田武則市長

 

 開通式で、野田市長は「東部地区の拠点性が発揮される場所で、効率的な交流が図られると期待。いい名称も付けてもらった。大切に、親しみを持って利用してほしい。込められた思いを実現させ、市の発展につなげたい」とあいさつ。公募した名称の優秀作品者に表彰状を贈った。

 

 関係者らがテープカットした後、全員で渡り初め。かまいしこども園の園児は虎舞を披露し、開通に花を添えた。

 

開通を祝って関係者がテープカット

開通を祝って関係者がテープカット

 

 橋名板を揮ごうし、最後の取り付け作業も行った大瀧さんは「選ばれてびっくり。考えたものが残ると思うとうれしい。安全で使いやすい橋になればいいな」とはにかんだ。

 

名称公募の優秀賞は次の通り。
▽復興大橋・復興橋・復幸橋=政木心南、阿部帆歌、佐々木美結、佐藤陽菜、髙木柊、福舘早紀(甲子中)佐々木杏津(小佐野小)鹿本勁雅(大平中)久保翔太(唐丹小)
▽旭橋・朝日橋=井上右望(鵜住居小)福士花凛(甲子中)
▽にぎわい中番庫橋=川崎茜羽(甲子小)
▽昇鮭橋=千葉太陽(甲子小)
▽中番庫橋=栗澤真登、川崎逞斗(栗林小)
▽望海橋・希見橋・のぞみ橋・のぞみばし=工藤麻純(釜石小)藤本恵梨子(小佐野小)久保杏奈(双葉小)佐々木大地(白山小)
▽絆橋・きずな橋・キズナ橋=玉木那奈(釜石小)前川咲希(釜石中)米澤心優、山口葉月、小久江七音、池端穂花、山口夢夏、高橋こと、池端愛音(甲子小)母良田花、藤井俊介(甲子中)植田杏奈(小佐野小)山﨑遥香(双葉小)佐々木愛佳(釜石東中)
▽かがやきばし=菊池眞暖(双葉小)
▽みなとばし=工藤純之助(釜石小)
▽かもめ橋・かもめばし=菊池一朗(甲子小)工藤叶羽(小佐野小)
▽うみがきらきらばし=小岩南月(甲子小)
▽幸運橋・興運橋=中村俊翔、藤井暖(甲子小)
▽鮭見橋・鮭観橋=佐々木里夏(鵜住居小)藤原和海(釜石小)

 

(復興釜石新聞 2017年12月30日発行 第652号より)

 

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