「ふるさとCM大賞」金賞、主演の松田さんら受賞報告〜「傘寿おめでとう!80歳は挑戦します」来年1年間 テレビで放送


2017/12/15
復興釜石新聞アーカイブ #地域

受賞報告した松田さん(中)、村上さん(右)

受賞報告した松田さん(中)、村上さん(右)

 

 「ふるさとCM大賞 in IWATE 2017」(岩手朝日テレビ主催)でこのほど、釜石市が制作した作品「傘寿おめでとう!80歳は挑戦します」が金賞(県知事賞)を獲得した。主演した中妻町の「バーバーショップマツダ」理容師の松田節子さん(80)、監督を務めた市広聴広報課の村上浩継さん(37)が4日、市役所の野田武則市長を訪ね、受賞を報告した。

 

 ふるさとCM大賞は、ふるさとの魅力を自ら発信し、地域の活性化につなげる狙いで、2002年に始まった。今回は県内30市町村が参加。11月26日に盛岡市で開催された最終審査会で各賞が決定した。

 

 受賞作品は、釜石市制施行80周年にちなんだ内容。艦砲射撃、地震、津波、森林火災、台風被害…さまざまな出来事、幾度となく襲う悲劇にも立ち上がり、挑戦し続けてきた釜石。震災で只越町にあった店舗を兼ねた自宅を失い、上中島町の仮設住宅で暮らしながらも中妻町に店舗を再建、現役理容師として店に立ち続ける80歳の松田さんの挑戦と絡めて、「前に向かっていく。挑戦し続ける」という釜石らしさを表現している。

 

 松田さんが挑戦したのは体操。股関節に人工関節を入れていて、動くのにしんどさもあるため、できずにいた。この撮影をきっかけに、月2回の体操教室に通うように。「縁あってやったことで、楽しい。足にもいいみたい。理容師としても、1本の毛が見えるうちは頑張りたい。人との付き合いも好きだから」と、明るい笑顔を見せた。

 

挑戦し続けるまちと人の姿を描いた作品

挑戦し続けるまちと人の姿を描いた作品

 

 15秒の作品の中では、画面いっぱいに映し出した松田さんの手のしわが時を物語り、時を刻むものとして、はさみの音を利用。傘寿(80歳)にちなみ、黄色い傘をアクセントとして画面に登場させるなど、遊び心も加えている。村上さんは「松田さんの自然な笑顔も好評で、釜石が歩んできた形が見えたと評価された」と振り返った。

 

 釜石市は14年から、「かまいしには“愛”がある」をテーマに、ふるさとCMを制作している。3部作の締めとなった昨年の作品は銀賞を受賞。今回は特にテーマを設けなかったが、村上さんは「やっぱり共通するのは、釜石への愛」と強調した。

 

 今回の審査会の模様は23日午後3時から同テレビで放送予定。金賞受賞に伴い、その特典としてCM作品は同テレビで来年1年間、150回放送される。

 

 なお、大賞には滝沢市が選ばれた。

 

(復興釜石新聞 2017年12月6日発行 第645号より)

 

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