大阪府が復興支援で無償譲渡、ガントリークレーン到着〜釜石港 来月下旬の稼働目指す、コンテナ物流増大に期待

2017/08/29|カテゴリー:復興釜石新聞 産業・経済

小雨模様の中、釜石港に到着したガントリークレーン=17日

小雨模様の中、釜石港に到着したガントリークレーン=17日

 

 東日本大震災からの復興支援のため、大阪府から本県へ無償譲渡された大型荷役機械ガントリークレーンが17日、釜石港に到着した。県内の港では初の導入。現在、同港にあるクレーンの3倍の荷役能力があり、貨物取扱量の飛躍的な増大に期待がかかる。岸壁への設置工事や夜間用照明施設の整備、試運転などを経て、来月下旬の稼働開始を目指す。

 

 巨大なガントリークレーンは高さ56メートル(アーム伸長時76メートル)、重さ59トン。1時間当たり30~40個のコンテナを積み下ろしすることができる。現在稼働するジブクレーンの約3倍の能力があり、釜石港の荷揚げ効率は飛躍的にアップする。

 

 新品価格は約10億円。堺泉北港には、阪神淡路大震災で被災したのを受けて1996年度に3基設置されたが、現在運用していない1基が本県に贈られた。

 

 当初は12日の到着予定だったが、台風の影響で遅れた。大型の台船に積まれ、大阪府の堺泉北港を13日に出発。17日午前9時40分ごろ、海上を覆う濃霧の中から巨大な姿をゆっくりと現した。小雨模様の中、岸壁では県や市の関係者、荷役作業を請け負う物流業者ら約30人が出迎えた。

 

 ガントリークレーンが稼働する釜石港の公共ふ頭では、県が昨年夏から改良工事に着手。約8億円を投じ、クレーン用移動レールを敷くなど受け入れ準備を進めてきた。冷蔵冷凍コンテナに電気を供給するリーファーコンセントも現在の16口から仮設で8口を増設し、24口とする。

 

 同港では現在、海外の大手海運2社がフィーダー(枝線)船を定期運航し、コンテナ取扱量も順調に増加。今年は、2年前に記録した県内港最多の4420個(20フィート換算)を超える5千個以上を目指す。本年度中に中国や韓国と結ぶコンテナ定期便の就航も予定する。

 

 県沿岸広域振興局土木部の杣(そま)亨部長は「クレーンが無事到着し、ほっとしている。震災からの復興のシンボルの一つとして、釜石のみならず三陸沿岸全体の復興推進の弾みになれば」と期待する。

 

(復興釜石新聞 2017年8月23日発行 第615号より)

 

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