山林歩き 火災の復旧支援「尾崎100年学舎」〜トレッキングで再生促す、県内外から参加


2017/07/28
復興釜石新聞アーカイブ #地域

山林火災跡のコースを進むトレッキング参加者

山林火災跡のコースを進むトレッキング参加者(主催者提供)

 

 釜石市平田の尾崎半島で5月に起きた大規模山林火災からの森林再生を目指そうと、同半島の地域振興に取り組む団体「尾崎100年学舎」(久保竜太代表)は16日、参加費を山林の再生に充てるトレッキングを山火事のあった現地で行った。

 

 「あなたの参加が再生につながる尾崎半島トレッキング」をテーマに16人が参加し、尾崎白浜の集落から尾崎神社奥の院までを往復。1人500円の参加費のほか、燃え残った被災木を加工したグキーホルダーなどの販売で、支援金1万1500円が集まった。

 

 山火事跡地でのトレッキングは、6月25日に続いて2回目。今回は小学生を含め、県内のほか横浜市や気仙沼市など県外からの参加もあった。

 

 同学舎の村上浩継さんによると、この日は降雨が予報されたことから、ルートを奥の院までの往復約10キロに短縮。被災林(総面積約413ヘクタール)の一部を通りながら、釜石地方森林組合の高橋幸男参事らが火災の発生と延焼、山林被害、住民の避難、消火活動、森林再生の方向性と課題などを説明した。

 

 自然の再生力も確認した。「火災直後は『死の森』を思ったが、燃えた地面から草が生え、カエル、ヘビ、セミ、野鳥がいた。生命の尊さ、力強さを感じた」と村上さん。

 

 同トレッキングは毎月1回計画。あす23日も行う。木製グッズはキーホルダーや置物になる。表面には英語で「NEW LIFE NEW FOREST(新しい命、新しい森)」の文字を刻んだ。

 

被災木を活用したキーホルダーも支援に

被災木を活用したキーホルダーも支援に

 

(復興釜石新聞 2017年7月22日発行 第607号より)

 

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