八重桜咲き始め、橋野鉄鉱山でまつり〜地域の魅力発信、餅まきで

2017/05/23|カテゴリー:復興釜石新聞 観光

しっとりと雨に濡れ開花を待ちわびる八重桜の枝

しっとりと雨に濡れ開花を待ちわびる八重桜の枝

 

 釜石市橋野町青ノ木の春を彩る「橋野鉄鉱山八重桜まつり」は14日、橋野鉄鉱山インフォメーションセンター周辺で開かれた。同所が誇る八重桜並木は花が咲き始めたばかりで、この日はあいにくの雨模様。満開の花を見ることはできなかったが、高炉場跡の見学や餅まき、豚汁のお振る舞いで来場者を迎え、世界遺産を盛り上げる地元住民の心意気を示した。

 

 同まつりは、橋野町振興協議会(和田松男会長)、栗橋地区まちづくり会議(遠野健一議長)が共催する「はしの四季まつり」の一つ。橋野鉄鉱山の世界遺産登録後は2回目の開催で、主催者が運行する無料貸し切りバスやマイカーなどで、多くの人たちが足を運んだ。

 

 高炉場跡の見学は、釜石観光ボランティアガイド会(三浦達夫会長)の協力を得て、約1時間のガイドツアーを実施。地元在住のガイドらが見学者を案内し、当時の操業の様子などを分かりやすく解説した。

 

 恒例の餅まきは1500個の餅を用意。一部に産直施設「橋野どんぐり広場」で利用できる商品券を入れ、誘客につなげた。豚汁は300食分を地元の女性たちが手作り。地場の野菜、山菜が入った豚汁は毎年来場者から好評で、肌寒かったこの日は特にもうれしい一杯となった。

 

餅まきを楽しみ季節外れの寒さを吹き飛ばす来場者

餅まきを楽しみ季節外れの寒さを吹き飛ばす来場者

 

 青ノ木地区は、大型連休期間中は好天に恵まれたが、その後の1週間は気温が低めに推移し、八重桜の開花も足踏み状態。祭り当日は前日からの雨が降り続き、日中の気温も9度ほどで、花びらがしっかり開いた花は少なかった。

 

 天神町仮設団地に暮らす高橋啓子さん(67)は「八重桜の花を楽しみにして来たが残念。今度、花が咲いている時に来てみたい」と次の機会に期待。釜石市ウォーキング協会が企画した青ノ木周辺を歩く例会に参加し、同まつりも楽しんだ盛岡市ウォーキング協会の川守睦子さん(64)は、昨年訪れた仲間から評判を聞いて来釜。「山あいを歩くのが好き。雨は残念だけど、おいしい豚汁や餅をいただき、とてもいい日でした。来年もぜひ」と再来を願った。

 

 釜石観光ボランティアガイド会会員の菅原真子さん(50)は自身の勉強も兼ねて、ガイドツアーに参加。「橋野在住のガイド三浦勉さんは、難しくなりがちな鉄の話に当時の生活の様子を織り交ぜるなど、親しみやすい説明が聞いてて楽しい。参考にしたい」と今後の活動への意欲を高めた。

 

 「尾崎半島の山林火災の鎮圧につながり、八重桜も長く楽しめる恵みの雨と捉えたい。天候が回復すれば花も咲きそろうと思うので、また見に来てほしい」と和田会長。一昨年4月、世界遺産登録を祈念し新たに植えた八重桜140本も花をつけ始めており、年を増すごとに立派に育っていくのを心待ちにした。

 

 また、夏のラベンダーまつり復活に向け、一昨年夏、スケート場跡地に植えた300株のラベンダーも順調に生育中。和田会長は「四季折々のイベントを通じ、地域の魅力発信に努めたい。栗橋地区には多くの史跡や大自然の景観があるので、もっとPRしていければ」と思いを新たにした。

 

(復興釜石新聞 2017年5月17日発行 第588号より)

 

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