新たな一歩へ仲間がエール、寺崎さん(釜石高)まちづくり模索し進学〜マグネットぬりえプロジェクト

2017/03/21|カテゴリー:復興釜石新聞 文化・教育

日比野克彦さん(前列左から3人目)や応援者らに囲まれ、笑顔を見せる寺崎幸季さん(中央)

日比野克彦さん(前列左から3人目)や応援者らに囲まれ、笑顔を見せる寺崎幸季さん(中央)

 

 仮設住宅などの外壁を、ハートマークをあしらったカラフルなマグネット飾りで彩る「マグネットぬりえプロジェクト」。発案した釜石高3年の寺崎幸季さん(18)が今春、進学のため釜石を離れることから、これまでの活動を振り返る報告会が釜石市大町の釜石情報交流センターで開かれた。同プロジェクトに協力してきたアーティストの日比野克彦さん、市内の”寺崎応援団”も駆け付け、新たな歩みを進める寺崎さんにエールを送った。

 

 寺崎さんは2015年秋から日比野さんと仮設住宅の壁を、ハート模様のマグネットで飾る活動を展開。「仮設」を「家」と呼べる雰囲気を作り、愛着を持って暮らしてほしい―との思いに共感した有志からマグネットが寄せられるという全国的な取り組みに広がり、飾りは6千枚を超えた。

 

 仮設住宅の集約が始まり、役目を終えた飾りは市内を飛び出し、熊本地震の被災地でも活用。”まちを彩る”版として、同センターに隣接する釜石市民ホール建設工事の防護壁にも利用されている。

 

 報告会には約20人が参加。寺崎さんは協力者に感謝を伝え、「釜石のことを知り、気に掛けてくれる人が増えたことが何よりうれしい」と喜んだ。慶応大に進み、まちづくりを学ぶといい、「活動を通してあんなに嫌いだった釜石が大好きになった。外から釜石を客観視する機会をもらったので、この6年で見てきたものを見つめ直し、釜石で必要とされる新しい形を持って戻ってくる」と意気込みを話した。

 

 日比野さんは「寺崎さんは大災害に立ち向かい、アートという形で自分を表現した。一つの文化が生まれる現場に立ち会えた」とたたえた。寺崎さんの思いをくみ取り、活動を支えてきた三陸ひとつなぎ自然学校の伊藤聡代表理事も「若い世代が育っていることを心からうれしく思う。どんどんのし上がって」と激励した。

 

 同センターラウンジでは20日まで、同プロジェクトの活動を紹介するパネルや写真を展示。マグネットを寄せた全国の人たちのメッセージも紹介している。

 

(復興釜石新聞 2017年3月15日発行 第571号より)

 

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