1200個の光、川面照らす〜大渡で灯籠流し

2017/03/21|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

1200個の灯籠が川を下った=午後5時半ごろ、大渡町の甲子川

1200個の灯籠が川を下った=午後5時半ごろ、大渡町の甲子川

 

 震災犠牲者を慰霊する「七回忌灯籠流し」は11日、大渡町の甲子川で行われ、約1200個の光が川面を照らし、静かに、ゆっくりと下った。遺族ら約200人が河川敷や大渡橋から見守り、手を合わせた。

 

 灯籠流しは、宗派を超えて組織する釜石仏教会(大萱生修明会長、14カ寺)が釜石市と大槌町の3カ所で行った。それぞれの寺院で灯籠に犠牲者の名前を記し、釜石では犠牲者、行方不明者と震災関連死者約1200人を供養した。

 

 6年前の「あの日」を思わせる寒さ、小雪が舞う中を灯籠は風に乗って上流に戻り、川岸に集まり、円を描いた。流れに入って灯籠を見守った世話人は「(あの世に)戻りたくないのかな」とつぶやいた。

 

 津波で亡くなった近親者7人の灯籠を見送った大渡町の小笠原カツさん(75)は「3人(の遺体)は見つかっていない。切ない。時々落ち込むけど、これだけ多くの人が亡くなった。一緒に行くのを見送る」と手を合わせ続けた。

 

 同仏教会の尾形信欣副会長は「七回忌は死んだ人と生きる人の距離感を考える時。生き残った人は前に歩んでほしい」と願った。

 

(復興釜石新聞 2017年3月15日発行 第571号より)

 

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