「復興五輪」の原点へ、小池都知事 旗を掲げ本県沿岸視察〜ラグビーW杯 釜石にもエール

2017/02/27|カテゴリー:復興釜石新聞 スポーツ

 大槌学園で開かれたフラッグツアーイベント。小池知事(手前)が旗を掲げて東京五輪をアピールした

大槌学園で開かれたフラッグツアーイベント。小池知事(手前)が旗を掲げて東京五輪をアピールした

 

 小池百合子東京都知事は17日、本県を訪れ、釜石市など震災被災地の復興状況を視察した。大槌町では2020年東京五輪・パラリンピック旗を各地で披露する「フラッグツアー」のイベントを開催。「被災地の復興なくして東京五輪の成功なし。復興五輪の原点に戻り、復興もお手伝いする大会にしたい。復興に向け頑張っていきましょう」とエールを送った。

 

 都は震災後から職員を派遣するなど被災地の復興事業を後押ししている。視察は、被災地の実情を把握し復興をより効果的に後押ししようとするもの。本県最初の訪問地、陸前高田市では追悼施設で献花し、復興に向けたまちづくりの状況を確認した。

 

 釜石市の視察は、三陸鉄道(三鉄)釜石駅からスタート。震災で被災した三鉄は14年の全線運行再開に合わせ、中東・クウェートからの支援により新しい車両を導入しているが、震災発生直後に当時、衆議院議員だった小池知事とアブドルラフマーン・アルオタイビ駐日大使の会談がきっかけになったという。

 

 小池知事は、同行したアルオタイビ大使らと車内を見て回った。ホームではクウェートの国旗を手にした釜石小2年生18人がお出迎え。「クウェートのみなさん、ありがとうございます」と感謝を伝えた。

 

三陸鉄道釜石駅では子どもたちと触れ合った

三陸鉄道釜石駅では子どもたちと触れ合った

 

 続いて鵜住居町に移動。公民館で野田武則市長から19年ラグビーワールドカップ(W杯)の会場となるスタジアム建設など大会開催に向けた取り組み状況の説明を受けた。

 

 新日鉄釜石ラグビー部OBで「V7戦士」の石山次郎さん、千田美智仁さん=共に元ラグビー日本代表=らが同席した。45歳の最年長ラガーマンとして現役を続ける釜石シーウェイブスRFCの伊藤剛臣選手は「釜石はラグビー界伝説のまち。震災で大きな被害を受けたが、ラグビーで明るいニュースや元気を届け、盛り上げたい」と意欲満々。”ラグビー女子”として活躍が期待される釜石商工高3年の柏木那月さんは「夢である日本代表になれるよう頑張る」と力を込めた。

 

 鵜住居公民館を訪れた小池百合子東京都知事(右から3人目)。ラグビー関係者らの思いを聞いた

鵜住居公民館を訪れた小池百合子東京都知事(右から3人目)。ラグビー関係者らの思いを聞いた

 

 19年のラグビーW杯では都も開催地の一つになっており、小池知事は「ネットワークを結んで盛り上げたい」と連携に意欲を示した。

 

 フラッグツアーイベントは大槌学園(大森厚志学園長、児童生徒639人)で行われた。アテネ五輪柔道銀メダリストの泉浩さん、元体操選手の田中理恵さんらも参加。小池知事は児童生徒が見守る中で達増拓也知事に2本の旗を手渡し、「スポーツを通して元気になりましょう」と語った。

 

 パラリンピック金メダルを持参したマラソンの高橋勇市選手は「夢に向かって頑張れば必ずかなう」と激励。同じくパラリンピアンの欠端瑛子選手は、目隠しをしてボールに入った鈴の音を頼りに行う競技「ゴールボール」を紹介した。

 

 フラッグツアーは東京五輪・パラリンピックの機運を盛り上げようと行われていて、使われる旗は国際オリンピック委員会(IOC)などの承認を得て作製されたレプリカ。旗は20日から4月16日にかけて、遠野市や盛岡市など県内7市町で巡回展示される。

 

 イベント後に達増知事と会談した小池知事は「3月11日になれば被災地のことを思い出す人はいると思うが、いつも被災地がどうなっているか気に掛けてもらえるよう、私もさらに工夫していきたい」との考えを示した。これに対して達増知事は「長期化する復興の現状を発信する機会になった。復興五輪ということで、被災地の思いも大きな要素にした特別な大会だと改めて感じた。ラグビーW杯の開催とともにスポーツの力を復興の力、日本の力に」と期待を込めた。

 

(復興釜石新聞 2017年2月22日発行 第565号より)

 

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