仮設校舎に最後の飾り付け、唐丹小の卒業生ら〜2月に新校舎へ「いい思い出に」と願い込め

2017/01/27|カテゴリー:復興釜石新聞 文化・教育

昇降口に最後の飾り付けを行う唐丹小OBら。テーマは「春夏秋冬」

昇降口に最後の飾り付けを行う唐丹小OBら。テーマは「春夏秋冬」

 

 今年2月に仮設校舎から新校舎に移る唐丹小(一條直人校長、児童53人)で18日、同校の卒業生らが昇降口に最後の飾り付けを行った。「仮設校舎での生活に少しでも彩りを添えたい」と2年ほど前に始まった取り組みで、最後のテーマは「春夏秋冬」。飾り付けを発案した下村達志さん(41)=唐丹町花露辺=は「ここでいろんな季節を過ごした子どもたちには、それぞれいろんな思い出があると思う。仮設校舎という環境に負けずに、元気で健やかに学び続けた子どもたちの新しい生活の節目の一つになれば」と願いを込めた。

 

 この日は下村さんら3人が作業した。桜、ヒマワリ、魚、モミジ、雪だるま―。ガラス窓や鏡などに何度も貼り付けられるジェル状のシールを、子どもたちに喜んでもらおうと配置やデザインを考えながら、一つ一つ丁寧に貼り付けた。

 

 作業をしていると、休み時間に児童がやって来て「かわいい」と歓声。香川彩夏さん(2年)は「きれいなところがいい。いろいろ変わって楽しいし、うれしい」と喜んだ。

 

 同校は震災後、平田小を間借りし、仮設校舎で生活が始まったのは2012年1月。小・中併設の新校舎建設は資材の高騰・不足などにより計画見直しを余儀なくされ、15年に工事は始まったが、完成は17年4月と当初の計画から1年延びた。

 

 現6年生は平田小で入学式を行い、1年生の3学期から仮設校舎で生活。建設計画がずれ込んだことで下村さんは「仮設校舎しか知らない学年が出てしまうのでは。せめて仮設を彩っていい思い出にしてもらおう」と、知人らの協力を得て、14年12月から昇降口の飾り付けを始めた。

 

 年に5回ほど模様替えをしてきたが、新校舎の完成が今年2月になり、今回の貼り替えで最後にすることに。「役目を終えたというすがすがしさがある。活動が終わることは、本校舎ができて移れるということなので、うれしい気持ちの方が強い」と下村さん。「新しい校舎に移っても、これまでと変わらず元気に明るく学校生活を楽しんで。頑張れ、唐丹っ子」とエールを送る。

 

 新校舎への初登校は2月20日を予定。仮設校舎で5年を過ごした6年生の卒業式は新校舎で行われる。

 

(復興釜石新聞 2017年1月21日発行 第556号より)

 

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