鵜住居「子どもひろば」文科大臣表彰~地域とつながる学びの場


2017/01/05
復興釜石新聞アーカイブ #文化・教育

「かまっこまつり」で交流する地域住民と子どもたち

「かまっこまつり」で交流する地域住民と子どもたち

 

 鵜住居小(村上清校長)、栗林小(菊池信男校長)の釜石市放課後子供教室「鵜住居子どもひろば」が、地域と学校が一体となり、子どもの成長を支える活動をたたえる2016年度の「地域学校協働活動」で文部科学大臣表彰を受けた。「子どもが輝けば地域も輝く」をテーマに、震災で遊び場が減った子どもたちの居場所づくりや、豊かな自然環境を生かした体験活動による学びの場の創出に努め、地域とのつながりを生み出す取り組みが評価された。

 

 同ひろばは2007年度に開始。震災のあった11年度は会場もなく運営する人も被災するなど活動の休止を余儀なくされ、学校や家庭から再開を求める声があったものの難しい状況だった。そんな中、鵜住居、栗橋地区を拠点に活動する一般社団法人三陸ひとつなぎ自然学校が、仮設住宅など限られた環境でも子どもらしく生活してもらおうと、12年度に放課後の居場所づくりを再開。コミュニティー活性化の一つとして、子どもが企画・運営する「かまっこまつり」の開催や、地域住民から借りた土地を「森あそび」の場として整備するなど、地域との協働による居場所と学びの場づくりを進めた。

 

 仮設住宅での活動では当初、苦情も寄せられたというが、「子どものため」と大人の力を結集しようと13年度に仮設住宅住民や保護者、専門家、行政などで構成する「子ども安全安心検討委員会」を発足。子どもの現状と課題を共有するとともに、地域とより良い関係性を築くための工夫として、子どもと大人の共有体験の場「かまっこまつり」「森あそび」を継続している。

 

 活動の効果として、「かまっこまつり」では子どもたちが自己の力で実現、表現することにより主体性を育み、多くの地域住民の参加によって顔が見える関係が生まれ「地域ぐるみで子どもを育んでいこう」との動きが強まっているという。「森あそび」では開放的に遊ぶことで発想力や新しい物事に取り組む力の向上につながっている。

 

 本年度は市から一部業務を請け負って同法人が同ひろばを実施。鵜住居・栗林の両仮設団地談話室を拠点に週3回活動している。

 

 同表彰は今年度、全国135の活動が受けた。岩手県内では釜石のほか、盛岡市、宮古市、平泉町の活動が表彰された。

 

表彰状を手にする柏﨑未来さん

表彰状を手にする柏﨑未来さん

 

 8日に都内の同省で表彰式が行われ、同ひろばコーディネーターを務める同法人の柏﨑未来さん(31)が代表して出席。「子どもたちのために地域の人と一緒に考え、形を作り上げ、行動したことが今回の表彰につながった。街並みが変わり続ける今の鵜住居では住みにくさもあるが、これからも連携して過ごしやすい場所を作っていきたい」と意欲を新たにした。

 

(復興釜石新聞 2016年12月31日発行 第551号より)

 

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