釜石トライアスロン25年を結実、いわて国体本大会〜男子94人、女子88人 全力レース


2016/10/11
復興釜石新聞アーカイブ #スポーツ

スイムを終え、バイクレースに向かう男子の選手

スイムを終え、バイクレースに向かう男子の選手。気温20度、秋晴れの天候の下、力強くペダルをこぎ出した。釜石東中生ら沿道の観客の熱い声援が選手の背中を押す=根浜の漁港付近

 

 1日に開幕した希望郷いわて国体(第71回国民体育大会)本大会のトライアスロン競技が2日、釜石市鵜住居町の根浜海岸特設会場を発着点に行われた。本国体から正式競技となったトライアスロン。震災による津波被害を乗り越え、根浜でのトライアスロン復活へ歩みを重ねてきた地元の競技関係者は、万感の思いでレースを見つめ、日本のトライアスロン史に名を刻む新たな一歩に誇りをにじませた。

 

本国体から正式競技に 地元関係者 万感の思い

 

 47都道府県の代表、男子94人、女子88人が出場。男女別にスイム(遠泳)1・5キロ、バイク(自転車)40キロ、ラン(長距離走)10キロの総距離51・5キロの3種連続競技を栗林町と箱崎町にまたがるコースで繰り広げた。沿道では地域住民のほか、栗林小、鵜住居小、釜石東中の全校児童・生徒約330人が応援。唐丹中の2、3年生18人は給水ボランティアなどで活躍した。選手らは各所で熱い声援を受けながら全力でレースに挑み、震災から6年目の被災地に大きな力を与えた。

 

 競技は、男子が東京都、女子は千葉県の2選手がワンツーフィニッシュを飾り、正式競技初の大会を制した。千葉の女子はリオデジャネイロ五輪に出場した上田藍、加藤友里恵の両選手がオリンピアンの実力を発揮し、”トライアスロン王国千葉”の名を知らしめた。優勝した上田選手(32)は「競技を続けてきて良かったと思える瞬間だった。これを励みに2020年の東京五輪に向け、目標を一つ一つ達成していきたい」と、リオのリベンジを誓った。

 

記念すべき正式競技第1回大会で見事、入賞を果たした男女の選手ら

記念すべき正式競技第1回大会で見事、入賞を果たした男女の選手ら

 

 本県代表(男女各2人)の最高成績は男子、寺澤光介選手(22)の21位(1時間55分33秒)。「入賞に届かず、ふがいない結果」と悔しさを口にしたが、「地元の声援が心に響き、何とかゴールまでたどり着けた。恩返しは遠くなるが五輪出場で果たしたい」と強い決意を示した。女子24位(2時間11分29秒)の細川久実子選手(36)は自己ベストを約8分縮めた。「震災前の根浜を知る者として、ここで再び3種目できたことがうれしい。今国体を機にトライアスロンの楽しさを感じてもらえれば」と競技の認知、普及に期待を込めた。

 

 釜石トライアスロン協会が中心となり、1990年から”はまゆりトライアスロン大会”を継続してきた同市。2011年の震災で会場の根浜地区は甚大な被害を受けたが、関係者の競技復活への熱意で12年にオープンウォータースイミング(遠泳)、13年にアクアスロン(スイム、ラン)、14年にはトライアスロンの大会を成し遂げ、昨年の国体リハーサル大会を経て今国体を迎えた。

 

 全国から集結した選手らは、震災や台風の影響がある中での大会開催に深く感謝し、「トライアスロンをメジャーに」と競技の振興を誓い合った。

 

 男女上位3人の記録は次の通り。

 

【男子】
①古谷純平(東京都)1時間50分25秒
②小田倉真(同)1時間50分53秒
③谷口白羽(愛知県)1時間51分11秒
【女子】
①上田藍(千葉県)2時間00分01秒
②加藤友里恵(同)2時間02分09秒
③福岡啓(神奈川県)2時間02分17秒

 

成年男子1位の古谷純平選手、2位の小田倉真選手、3位の谷口白羽選手

成年男子1位の古谷純平選手=東京都=(中央)、2位の小田倉真選手=同=(左)、3位の谷口白羽選手=愛知県=(右)

 

成年女子1位の上田藍選手、2位の加藤友里恵選手、3位の福岡啓選手

成年女子1位の上田藍選手=千葉県=(中央)、2位の加藤友里恵選手=同=(左)、3位の福岡啓選手=神奈川県=(右)

 

(復興釜石新聞 2016年10月5日発行 第526号より)

 

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